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巻頭特集三越撤退でどうなる“倉敷の顔”づくり

後継店探しは難航必至 天満屋へラブコールも

  • 賃料次第で天満屋が最有力候補として浮上も!?

 (株)三越(東京都)の「倉敷店」(倉敷市阿知1-7-1-119)閉鎖の決定が、倉敷地域に波紋を広げている。ここ1~2年、“うわさ話”は絶えることがなかっただけに、いざ来年5月の撤退が決まると後継店の話題で持ち切り。地元の一部では(株)天満屋(岡山市)を要望する声も聞かれており、有力候補の1つとみられる。

 三越倉敷店はJR倉敷駅前の東の商業施設に出店。鉄骨鉄筋6階地下1階の規模で、店舗面積は1万5771平方メートル。年間売上高は86億6100万円(16・2期)だった。三越の閉店は来年5月5日の予定。

 地権者である倉敷市開発ビル(株)(倉敷市)を運営する倉敷市では、9月中旬に三越から撤退の意向を受け、(1)賃料の約25%値下げ(2)倉敷シティプラザ西ビル内に駐車した買い物客の駐車料金負担(3)三越の意思を最大限に反映したテナント部分の配置(4)契約期間を5年から3年に短縮―といった支援策を同21日に提案する早い動きを見せた。が、三越側は損益分岐点となる売上高95億円を大幅に割り込んでいる現状から事業の見通しが立たないとし固辞したものとみられる。

 倉敷市では古市健三市長が「早期に後継店誘致を」と話し、今後ほかの地権者と協議し誘致に努める意向。さらに倉敷市は「後継店が決まらない状況であれば、営業継続をお願いするしかない」と言う。営業を継続するにしても、三越の契約期間は来年10月末と残り約1年となっている。

 三越後の“倉敷の顔”として地元で期待されるのが、倉敷駅前商店街内に店舗を構える天満屋。同グループは高松市・コトデンそごう跡や福山市の福山そごう跡など閉鎖店舗に積極出店しており、そうした近年の出店動向もうわさに拍車をかけている。

 しかし、業界筋では、倉敷市は岡山市と程近く人口45万人の都市にしては購買力は低いと言われており、福山地区で見られるような百貨店と専門店ビルの2店体制はまず成り立たないと言う。天満屋移転が最も現実的とも思えるが、商店街の空洞化がさらに進展する恐れも伴う。

 倉敷商店街振興連盟会長の西山敬二氏は「賃料を下げ出店してもらうのでは、いつ撤退されるか分からない。長期的な視野に立ち倉敷駅前地区に魅力を創出することが必要で、中心市街地の街づくりを見直すきっかけとなるのでは」と、安易な後継選びに警鐘を鳴らす。

  天満屋倉敷店は倉敷市阿知2-6-6の倉敷駅前商店街内に1934年7月オープン。店舗面積は約1万平方メートル。オープンから70年が経つ上、自社物件で償却も済んでおり黒字店舗だが、老朽化が進んでおり、近い将来建て替えは避けて通れないのも事実。

 三越倉敷店の賃料は年間1億数千万円。条件次第では天満屋の後継店としての出店も現実味を帯びてくるとの見方もあるのだが…。

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