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特集インタビュー 日本電気(株)岡山支店長 横山英明氏

対策は内と外の両面から まずはセキュリティポリシーの構築を

 個人情報保護法の来春全面施行を控え、個人情報を含む企業情報の取り扱い方を検討する企業が増えている。今後、何をどのように取り組めばいいのか、情報システム会社の雄、日本電気(株)岡山支店長の横山英明氏に聞いた。

 -個人情報保護法が来年4月から全面施行されますが、その背景は。

 ■私自身の例をとりますと、管理職になった途端に投資の勧誘電話があったり、子供の進学を知らせもしないのに学習塾の案内が来たりするのを経験し、どこかで私のプライバシーが漏れているなということを実感します。誰がどう漏らしたのか、幸い直接的な被害はないものの、このような現状からやはり個人情報は“守り”そして“守られる”べきものだと強く思います。こんな社会的背景があるのです。

 -それに対し今まではどうだったのですか。

 ■これまでは、国や地方公共団体等に限って個人情報の取扱規定があり、一般企業には及んでいませんでした。それが来年4月以降は一般企業も対象になるわけです。企業は事業を展開する上で、個人情報をいっぱい持っていますし、活動する中で個人情報を預かるケースもあります。そんな時、個人情報をどう保持しておくか、企業にとっても喫緊の課題なのです。漏れた場合は賠償コスト、謝罪コスト、事業機会損失など、代償は計り知れません。

 -企業として漏洩させないためにはどうすればいいのですか。

 ■情報の漏洩・流出は、大別して2つのケースがあります。インターネットなどを利用し外部から盗まれるケースと、社内の人間が持ち出してしまうケースです。実態としては7、8割が内部からの流出ではないでしょうか。内と外の両面から対策を講じなければなりません。

 -取り組みで最も重要なことは。

 ■第一にセキュリティポリシーの構築です。情報は漏洩してはいけないとの共通認識を確立しておくことです。それに漏洩させないための仕組みづくりです。人の教育も大切な事柄になります。

 -NECとしてはどんな取り組みをされているのですか。

 ■個人情報保護に関する取り組みは4年前から全社的に始めました。平成12年6月に「NEC個人情報保護規程」を制定しました。個人情報を適切に保護することが社会的責務であると考え、NEC個人情報保護ポリシーを作成し、このポリシーに基づいてNECグループは全グループ全事業部門で現在、プライバシーマークの認証取得を目指しています。個人のお客様を主体とするBIGLOBE事業本部やパソコン販売部門など4部門・12社では、全体に先駆けてプライバシーマークの認証を取得しています。国内営業グループ全体としては、今年度中の取得を目標に活動中です。当然、岡山支店も認証の対象になります。

 -岡山支店ではどんな取り組みをされているのですか。

 ■例えば席を離れる時はパソコンのウィンドウを閉じた上でコンピューターをロックするとか、不要になったメールは速やかに削除するとか、机上の書類は帰宅時には必ず引き出しやキャビネットに保管し施錠するなど、社員1人ひとりが今できることを実践しています。入退室管理を高いレベルで可能にするセキュリティツールも近々導入する予定です。

 -業務上で心掛けていることは。

 ■お客様から情報を預かる場合は、必ず預り証を書かせていただくようにしておりますし、パソコンや書類入れを車内に放置しないなどの措置を徹底させています。

 -企業に対するプライバシーマーク認証取得支援などのコンサルティングもされていますね。

 ■セキュリティポリシーを作成したいとか、仕組みづくりをしたいなどの要望に対しては、コンサルティングサービスも展開していますので、お客様のニーズに合わせた支援サービスが可能となっております。最近では、入札の資格要件の中にプライバシーマークの取得を加えている自治体もあるようで、取得企業はどんどん増えます。認証取得は申請してから数カ月を要しますし、申請するにしてもまず企業内で個人情報保護ポリシーが作成されているか、仕組みやコンプライアンス(法令遵守)・プログラムがきちんと構築できているか、こんなことが求められます。足元を確実に固めながら対策を進めることが重要だと思います。

プロフィル
 横山英明氏(よこやま・ひであき)
 長崎県出身。昭和56年関西学院大学商学部を卒業し日本電気(株)入社。関西支社第二販売部課長、神戸支社第一営業部課長、関西支社第五営業部部長、同支社第二営業部部長などを歴任し今年4月から岡山支店長。46歳。

本誌:2004年10.11号 28ページ
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