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心臓の鼓動、それがリズム

 8月の終わり、岡山シンフォニーホールで「カリビアン・マジック・スチール・オーケストラ」の演奏会があり、暑い中出掛けました。

 トリニダード・トバゴ生まれのスチール・ドラムとは、文字通りドラム缶から作られた打楽器ながら音階を表現できるという特色があります。

 しかし、打楽器が音階を奏でるというのは想像し難いこと、私はきれいなメロディーがどこから流れてくるのかいぶかしく思い、ステージのどこかにシンセサイザーが隠されているのではないかと探したほどです。

 この催しは、中学校の同窓会60周年を記念する公演で、昼の部には在学生も動員されたようです。夜の部も年輩卒業生や一般聴衆でほぼ満席、ドラムの力強いリズムに合わせて聴衆の半分くらいの人が立ち上がって演奏に参加していました。

 もともと日本人はリズムよりメロディーが好きと言われていたものですが、聴衆の熱狂ぶりをみていると若者を中心に音楽にリズムを求める人が増えてきていることを実感しました。

 そもそもリズムとは、熱帯地方で人々は裸であったり薄い布をまとうだけなので、心臓の鼓動がドキドキよく聞こえる、それがリズム(拍動)の起源である、などという話を聞いたことがあります。

 地球温暖化がいよいよ日本にまで及んで、今年の夏はお年寄りが何人も熱中症で亡くなりました。実際暑い夏でした。

 日本が熱帯化することと、リズムを体で感じる日本人が増加していることは無関係とは言えないな、などと思いながら、カリブ生まれの音楽を堪能した次第です。

本誌:2007年9.10号 14ページ

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