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巻頭特集中国研究―食品

取扱量トップも“激減”傾向 頼らざるを得ない国内事情も

 残留農薬問題や冷凍ギョーザ中毒事件などで高まった消費者の不信感から、県内の中国産食品の流通は冷え込みが続いている。

 岡山市中央卸売市場の取扱高で見ると、同市場で青果物の70%近くを取り扱う元卸・(株)岡山丸果の平成19年の野菜取扱量は4万7870tで、そのうち中国からの輸入はわずか1.4%(670t)に過ぎない。平成14年と比較すると数量で34%、金額は31%の減少で、その分は主に国産野菜にシフトしている。今年に入り毒ギョーザ事件が発生して以降、さらに“中国離れ”が進み「取扱量が前年比50%を切るほど」(同社)まで激減している。

 とは言え、輸入物の取扱量では依然として中国が第1位。品目別では生シイタケが最も多く121t(全体の36%)を中国から輸入。以下、白ネギ104t(同18%)、ニンニク86t(同90%)と続く。国内農業の衰退で短期間に収穫量を増やすにも限界があり、こうした野菜は現状では中国に頼らざるを得ないというのが実情だ。

 水産物にも同じような傾向が出ている。同中央卸売市場の40%強を扱う水産物元卸・岡山中央魚市(株)によると、中国産の需要が減少し、国産でカバーできないものは韓国や台湾産の比重が高まっているという。

 2007年度のサワラの取扱量は1031tで、シェアは国産67%(前年比1ポイント増)。2位の中国は18%だがシェアは前年より4ポイントダウンし、韓国産が同3ポイント増の15%となった。取扱量の多いサゴシ、ワタリガニ、マナガツオなども中国産は軒並み18~7ポイント減少しており、一部を除き韓国産のウエートが高まっている。

 スーパー経営の(株)マルイ(津山市)では、冷凍食品、生野菜、ウナギなど基本的に中国産の取り扱いはゼロ。国産では供給が難しいニンニク、キクラゲなどに限り販売している。

 卸・小売りとも、中国産を扱う際には生産履歴が明確なものだけ扱うよう徹底。消費者、業者に対して「自社の扱う中国産食品は安全安心」とPRしているが、現状では消費者の中国産への不信感は払しょくには程遠く、中国産品の取り扱いを減らさざるを得ない。ただし、価格は国産の半額程度と安価で、3社とも「いずれは需要が戻ってくるだろう」と予測している。

本誌:2008年夏季特大号 7ページ

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