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連載記事

「街の賑わいをどうする。倉森建築設計事務所所長 倉森治

我々も“おしゃれ”になろう

倉森建築設計事務所所長
    倉森 治


 クール・ビズが言われ始めて3年目。省エネルギーへの関心は大いに高まったと言えましょう。けれども、テレビに写る政治家のネクタイを外した姿は、私には何とも締まりのない顔に見えて仕方ありません。

 我々が受け取る会合の案内、特に役所関係からのものに「クール・ビズでおいで下さい」と注が付いているものもあります。でも、他人様の服装にまで注文を付けるのは、あまり良い感じがしません。どうせ注文を付けるのなら「どうぞお洒落してご出席下さい」くらい言ったらいかがでしょう。

●都市としての風格を大切に

 昨今の風潮は、自堕落な普段着みたいなのが多い時代ですから。街にもそのことが言えるのではないでしょうか。普段着で気軽に出掛けられる街もそれはそれで良いことだし、必要なことですが、一寸おしゃれして出掛ける所も必要でしょう。

 街づくりと言われる中で、ハードの建物や街路などの整備充実が大切なことは勿論ですが、それを訪れる人々のあり方もソフトの面から重要です。

 各々の“しつらい”にふさわしい服装や行動が雰囲気を作っているのです。我が愛する岡山の街が、もっとおしゃれな街になるのには、市民の意識がより高くなることが大切です。

 今、岡山市は政令指定都市を目指しています。そのために、まず人口70万人が数の上での条件となっているようです。しかし、この70万人は十分な条件ではなく、政令市とは将来100万人都市になる街で、しかも、それにふさわしい都市としての風格が求められているのです。

 現在の岡山市はそれなりの都市で、都市施設などもかなり整備されています。けれども、ほかの100万都市クラスの街と比べれば、まだまだと感ずることも多くありますね。

 特に、市街地中央部の集積度が少ないのではないでしょうか。岡山市は平野が広く、周辺への広がりがあるのが特徴ですが、逆にそのことが欠点となって中央部への集積が進んでいないように感じます。中央部1kmスクエア範囲内についてみても、日常の買い物もそれほど便利ではないし、おしゃれな街路の形成もなく、もっと“にぎわい”が欲しいものです。

●我々市民が生活意識を高めよう

 そこで提案です。我々一般市民が街をにぎやかにするには、自分の着るもの、身に付けるものに気を配り、食べもの、観るもの、聴くもの、質の高い良いものを求めて行動することだと思います。需要が増えれば供給も増加し、消費が拡大し景気も良くなるわけです。そして街もおしゃれに活気があふれれば楽しくなるでしょう。

 今、岡山でも、その気のある人は大阪・神戸へ買い物に行き、音楽や観劇で京都・大阪へ行っています。これを逆転して、大阪や神戸から買い物に来てもらい、音楽を聴きに岡山へ来てもらうようにはできないものでしょうか。良い環境を整えることができれば、人々はやって来ると思います。

 それと、岡山の街は夜の人出が少ない。もっと大人が夜の時間を楽しむ仕掛けはできないものでしょうか。酒を飲む店だけでなく、大人が楽しめるにぎやかな街であってほしいのです。

 数合わせだけでなく、にぎわいのある楽しい、本当の政令都市をぜひつくりたいものです。

本誌:2007年7.9号 23ページ

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