WEB VISION OKAYAMA

インタビュー・対談岡山県立大学学長 三宮信夫氏

もっと外に打って出る 特化した大学を目指す

  • 三宮信夫岡山県立大学学長

 県内唯一の4年制公立大学、岡山県立大学(総社市)が、少子化や高齢化社会の到来という厳しい経営環境の中で、19年4月の独立行政法人化に向け準備を進めている。県立大学あり方懇談会の報告を受け、学内の「改革検討委員会」で方向を決定。18年度から学部・学科を改編、短期大学部を廃止し、法人化で改革の総仕上げとする。三宮信夫学長にその意気込みを聞いた。

 (聞き手:編集長 猪木正実)


 「学長就任の経緯」

 京都工芸繊維大学教授を15年3月に退官し年金生活を送っていた時、ある先生から話を持ち込まれました。私の専門はシステム工学ですので、組織のマネジメントなど自身の研究テーマでもあり、お引き受けすることにしたのです。就任直前の16年2月に石井知事とお会いしまして「県立大学をぜひとも改革してほしい」と言われ決断したのです。就任は4月です。着任して気付いたことは、国立大学の場合、全国の国立大学比較されるのですが、県立大の場合、県下に1校しかないため他と比較されることがないということです。これではまずいなと思いました。

 「地方独立行政法人化の取り組み」

 法人化するとまず教職員は地方公務員でなくなり、地方公務員としての“縛り”がなくなります。ということは大学自体も自己の責任で運営できるようになります。一方、成果も求められます。それに対応するには環境の変化に素早く対応しなければなりません。法人化で、理事長(学長)に権限を集中させ、それによるトップマネジメントが可能になります。現在は教授会に権限があるため、ボトムアップ方式でことを進めざるを得ず、機動的、効率的な運営などできません。

 「学内改革の目標」

 本学は保健福祉、情報工学、デザインなどユニークな学部構成です。この中で今後は何でも万遍なく取り組むのではなく、一層専門分野に特化させることで今後の飛躍の可能性があると思います。そして、教育や研究などあらゆる分野で、学部間の連携強化がもっと必要となるでしょう。8月には全学教育研究機構、10月には地域共同研究機構といった横断的な組織を立ち上げ、教養教育のレベルアップや地域貢献に全学で取り組めるようにしました。

 「意識改革の進展」

 今までは教職員は教育公務員特例法による身分保障があり、これに甘んじてきた面があります。しかし、今後は意識改革が必要です。今までは県の財政が厳しい中でも大学に財政的な支援をしてもらってきましたが、これからはそうはいきません。

 「PR作戦」

 今までサテライトキャンパス事業などと取り組んできましたが、これからは外部資金の獲得のためにも、もっと外に打って出る必要があると思います。11月18日には本学で「OPUフォーラム2005」を開催、各研究室の研究内容をPRします。また、今年度から各企業に出向いてPRする「アクティブ・ラボ」も始めました。既に9件の訪問実績があり、将来の共同研究に向け、芽が出つつあるようです。

 「スケジュール」

 今年度中に準備体制を整備、18年度前半に定款を策定、9月議会で承認を受けた後、評価委員会を設置し、中期目標を策定します。そして、法人の設立許可、関係条例の議決を経て、19年4月に法人化となります。

PAGETOP