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連載記事

人心の一新を図ることが必要 お金本位主義の排除を

 秋が深まっています。紅葉・黄葉を愛でる心の余裕を持ちたい。

1.上を向いて歩こう

 最近のテレビ新聞などの報道を見ていたら、ふっと今は亡き坂本九ちゃんが歌ったヒット曲を思い出した。
 
 いじめによる自殺が目立つ世相は困ったものです。地域の統制をはかるために昔からある「村八分」という制度などは、まさにいじめの最たるものである。子供の社会だけでなく大人の社会においても存在する。

 ただ、三つ子の魂百までといいますから、子供のいじめ、虐待体験は重要な意味がある。そういう中で、もまれながら人間形成されていくのだ。悔しさをばねに、よい方向に自己を高める人もいれば、内に鬱積して社会を逆恨みする者もいる。

 ただ、どういう場合でも時間が薬であり、耐える精神力を養うことも大切ではないかと思う。

 小学生や中学生、さらに若者は社会における人生経験が十分でないから嫌な気持ちが払拭できない場合が多く、自殺へと進むのだろう。また、特に重圧を受ける中間管理職の人の場合、耐えられなくなるのだろう。

 いずれにせよ、世の中はある程度のリスクにより成り立っているから、順風満帆という訳にはいかない。それゆえ、演歌が流行り、人生を論ずる本が売れ、歴史や古典が日の目を見るのである。

 世の中が嫌になったら旅に出るのもよし、じっと耐えるのもよし、相手と喧嘩をするのもよい。いやな気分から抜け出す方向性を見出して“上を向いて歩こう”。どんなことがあっても自殺しては元も子もありません。生きてこそ「命あってのものだね」で価値があり、恋人との楽しいことも味わえるのです。

 ただ、残念なのはお金が全てという風潮が蔓延していることです。ホリエモンをはじめとする「お金を稼ぐことがなぜ悪いのか」という開き直りの社会がかもし出されたことは、なんとかしなければならない。

2.使い捨て

 小泉さんが小泉チルドレンを前に、国会議員は使い捨てだから、当選すべく努力せよという主旨の訓示をたれた。何も国会のセンセーだけが使い捨ての運命にあるのではない。

 年功序列制度のもとで一所懸命に働いてきた労働者が、ある日突然会社のためにリストラされたのも、一種の使い捨てである。小泉チルドレン達は国会議員を辞めろと言われた方がましだろう。

 郵政民営化をめぐる混乱の中で刺客として登用され当選した素人に近い人もいる。歳費はしっかりもらったが、それなりに使ったので手元にはあまり残っていない。なのに、後は自分の力でやれと突き放されたのでは泣くに泣けない。

 一方、自民党から縁切りされ無所属で再起を誓っている人たちも復党したいらしい。冷たい仕打ちをされたのだから、捲土重来、それみたことかと見返してやればよいのに出戻りを望む。どちらもどちらという気がしないでもない。

 歴史は権力闘争の繰り返しであり、刺客ならまだましな方で殺されたケースは幾多とある。人生劇場は厳しいのだから、肝に銘じておこう。

 話は飛躍するが、西武球団の松坂大輔投手が大リーグ移籍を目指して入札をさせたところ、約60億円でボストン・レッドソックスが落札した。人身売買の匂いもするが、高く評価してくれたのだからうれしいことだ。このくらいの金をもらえれば使い捨てされても文句はいえませんネ。

 好き嫌いより、お金を多くくれるところを選択するのが現代社会、及び青年の格好のよい生き方か? (18・11・20)

本誌:2006年11.20号 30ページ

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