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インタビュー・対談両備グループ代表 小嶋光信氏

両備バス、両備運輸が来年4月合併し「両備ホールディングス」へ 2010年めどに21世紀型企業へ再編

  • 小嶋光信氏

 両備グループの両備バス(株)と両備運輸(株)が平成19年4月1日付で合併、新たに「両備ホールディングス(株)」を設立することになった。両社の事業を社内カンパニーとして引き継ぎ、人・モノ・金すべてを「経営サポートカンパニー」で保有・管理する独自の経営手法を導入。売上高1300億円を誇るグループ44社の“攻撃・発展型”の中核企業として再編を目指すという。グループ代表で両社の社長を務める小嶋光信氏に、再編の狙いや今後の戦略を聞いた。

 ○合併の狙いは。

 バス会社としてのイメージが強いが、両備バス単体でバス事業の売り上げは3割弱、グループ全体では1割未満でグループの実態と社名が合わなくなっている。また、売上高1300億円のグループ44社を引っ張っていく中核企業には体力が必要と考え、思い切って決断した。「両備バス」の名前はブランドの1つとして残し、育ててもらった恩返しのつもりで公共交通部門の発展に努める。

 ○合併によるメリットをどう考える。

 両備バスは経営体質に優れ、両備運輸は営業力・発展力に優れる。両社の強みを併せることで、攻撃・発展型の企業として姿勢を示すことができる。また、管理部門の人材にも強弱があるが、合併により短期間でいいところを強め効率化できる。要員も曜日による繁閑などを考慮した効率的な配置ができるようになる。


 ○新会社名の「ホールディングス(HD)」の意味するもの。

 新会社では経営サポートカンパニーが人・モノ・金すべての経営資源を保有・管理。各カンパニーにリースし、経営サポートカンパニーは各カンパニーから人事総務、財務部門のアウトソーシングを受ける。資産全体の有効活用には一元管理が望ましいが、事業そのものは大きくなり過ぎるとデメリットがある。その中で30年かけて研究した、今までにない「小嶋型」の経営形態となる。

 ○2社の合併で生じる余剰人員はどう生かすのか。

 人員削減はしない。余力を集めて、これまで両備バスにはなかった企画部門を充実させたいと考えている。

 ○今後の再編スケジュール。

 グループには運輸交通のほか情報、生活関連の3つのコア事業があり、既に情報部門については(株)両備システムズを中心に再編し終えており、今回が第2弾となる。生活関連部門についてはHD内でまとめるか、別に中核企業をつくるか現時点では迷っているが、2~3年のうちには再編し、グループが100周年を迎える2010年をめどに21世紀型企業としての姿を整えたい。

 ○中鉄バス(株)と空港リムジンなど5路線の整理統合に合意したが、岡山電気軌道(株)などグループ内の運輸交通業との関係はどうなる。

 それぞれが独自に生きてきた歴史があり、同じグループ内でも別の方向を向いて話もできない状態だったが、各社がしのぎを削ることで経営努力としてはいい面もあった。ただ、衰退する公共交通をお客のために守ろうということで同じ方向を向き始めており、一番の障害だった中鉄との関係も改善できた。今後も経営努力は各社が行い、公共交通システムとしてお客に見えるところは一体化できるようにしたい。

 ○歴史ある「両備バス」という社名を変える決断をした心境は。

 社長に就任した7年前から、いつも頭から離れない問題だった。精神的には大きな仕事だったが、だれかがやらなければならなかった。「両備」という名前を変えることも考えたが、地域に親しまれ、グループへの信用の基盤でもある。両備グループは私の眼の黒いうちは東京に拠点を移すことや上場する気などさらさらなく、地域企業のイメージを失いたくなかった。100周年を期に新本社建設にも着手する方針だ。

 両備グループ 1910年に西大寺鉄道を母体に創業。運輸・交通・観光、情報、生活関連などの44社が「信託経営」と呼ばれる対等な企業グループを形成する。従業員数5742人。売上高1308億2500万円(17年度実績)。2社の合併は対等合併で存続会社は両備バス。同社の資本金4億円を引き継ぎ、本社も岡山市錦町7-23に置く。

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