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インタビュー・対談倉敷商工会議所観光委員長 豊島健二氏

“年中無休”にびっくり 広域観光ルートを構築

  • 倉敷商工会議所観光委員長 豊島健二氏

 倉敷商工会議所の観光委員会委員長に、同商議所常議員で(株)倉敷国際ホテル社長の豊島健二氏が就任した。同氏は出身の(株)クラレ倉敷事業所時代には総務部長職にあり、倉敷についてはことのほか詳しい。瀬戸大橋開通時には1000万人近くが訪れ賑わったが、ここ数年は地域間競争などで入込客数が低迷。その中での今後の観光倉敷のあり方などについて聞いた。
(聞き手:編集長 猪木正実)

 「クラレ時代とは大変化」

 クラレ時代は週休2日制で、週末はゆっくりさせてもらいました。しかし、ホテル業は年中無休。着任当初はびっくりしました。お客様と直に接してその反応を肌で感じるということも、クラレ時代にはなかったことです。お客様に満足していただき“また来るよ”と言われますと、非常にやりがいを感じます。提供するサービスや商品の価値を、対価以上に高めていくという点では、どの商売も同じだと思います。

 「改装スケジュール」

 2年前から水回りを中心に全室の改装工事を進めてきました。残りは20室程度で、来年初めにはすべて完了する予定です。当ホテルは創業して43年が経ち、施設も老朽化していますので、くつろぎ、安らぎの空間が提供できるよう、今後も客室や外壁など順次改装を進めていかなくてはならないと思います。具体的な改装計画の検討はこれからです。

 「経営理念は顧客満足」

 地域の人に愛される社交の場であり、建物は古いが味わいのあるニュークラシックホテル―という、歴代社長が目指してきたものは、引き継いでいくつもりです。手前味噌かもしれませんが、従業員は高いレベルにあると思っています。さらに教育、研修に力を入れ、心からのおもてなしでお客様にご満足していただけるよう努力していきます。

 「観光倉敷の現状は」

 倉敷への年間入込観光客数は瀬戸大橋開通時の昭和63年がピークで1000万人に届きそうなところまでいきました。その後、平成9年に倉敷チボリ公園が開園しやや盛り返しましたが、再び減少に転じ、最近では650万人前後で推移しています。全国的に見て観光地間の地域間競争は厳しくなっています。倉敷でも、夜間景観照明や屏風祭り、川舟就航など、盛り上がりを見せ始めています。こうした動きには積極的に参加していこうと思います。

 「通過型から滞在型へ」

 倉敷観光の欠点は、滞在時間がわずか2時間程度と短く通過型という点です。これでは土産や飲食で落ちるお金が少ない。いかに滞在時間を伸ばしてもらうかが課題です。それには見るだけでなく学び、体験してもらうという観光プランづくりが是非とも必要です。“語り部”の人の養成も重要だと思います。

 「広域連携の方策は」

 今後、団塊の世代が退職期を迎え旅行需要の急増が期待されますが、目の肥えた彼らに喜んでもらえるにはソフトの充実が必要です。倉敷市のほか、吉備路、高梁など、周辺には優れた観光資源が豊富です。それらを連携させた広域観光ルートづくりをやっていきたいと思います。各地の観光資源を結ぶアクセスや案内表示が不十分で、それらの整備も求められます。

 「“思い出の地”巡り」

 クラレ時代には、ドイツのデュッセルドルフや香港に駐在したことがありました。妻も中学・高校時代にニューヨークにいた経験がありますので、時間があれば、そうした思い出深い場所を夫婦で巡ってみたいと思っています。

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