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インタビュー・対談ネッツトヨタ岡山後継者が決定

決断できる経営者へ成長期待―石井氏 前向き思考でしっかり学ぶ―平松氏

  • 左から 石井清裕社長 平松敦浩取締役

 ネッツトヨタ岡山㈱(岡山市南区泉田28-1、石井清裕社長、資本金5800万円)の後継者が決まった。石井社長の長女・祐美さんの夫・平松敦浩氏だ。昨年10月に入社し、同11月28日に開かれた結婚披露宴兼取締役就任報告で、財界デビューを果たした。石井社長と平松取締役に、変革期を迎える中でどのような将来像を展望しているのか、そして後継者の意気込みを聞いた。


 ネッツトヨタ岡山の現状は。

 石井 今期4~11月の売上高は約82億円。従業員は11月時点で333人。売上高はエコカー補助金、減税があり前年同期比4%減にとどまった。しかし、補助金終了後の10月以降は予想通り厳しい状態が続いている。

 課題は新車以外の事業の育成。当社では、人口減少などによる市場規模縮小に対応するため、早くからバリューチェーン化を進めてきた。現在固定費の95%をサービス、U‐Car、保険販売など付帯事業でカバーする段階まで来ているが、早期に100%達成を目指したい。

 10月の入社から約3カ月経った。ネッツトヨタの印象は。

 平松 入社前に客として整備をお願いしたことがあったが、サービス担当者の丁寧な説明に接客レベルの高さを感じた。入社してからは、目標を定めると対応が速いなど組織としてのレベルの高さを感じている。

入社時のあいさつは。

 平松 自動車ディーラーは未知の世界だったので「管理職として入社したが、皆さんの協力がないと何も分からない。指導をお願いします」と話した。今は、各営業所を回って、従業員1人ひとりの顔を覚えていきたいと思っている。

 ただ、営業という面では、以前勤めていた損害保険会社などと基本は変わらないと思っている。へりくだるのではなく、笑顔になってもらう接客など、これまでの経験を生かしていきたい。

 平松取締役に何を期待する。

 石井 ネッツトヨタ岡山とネッツトヨタ香川の将来を背負ってもらわなければならない。まずは経営基盤をしっかりした会社にしてほしい。また従業員を大切にし、好かれるようなトップを目指してもらいたいと思っている。

 ただ、市場が縮小する中で今の人員を抱えて発展するためには、不動産事業など新たな仕事を開拓していかなければならない。電気自動車の普及で、業態は大きく変わるだろう。同業者以外に新たな競合も出てくるはずだ。これから5~10年が変革の山場になる。

 このような状況の中で、経営者はさまざまな決断を迫られる。決断の際、社長は孤独で、失敗は許されない。その時のために自らあらゆることを吸収して成長してほしい。

 まずは、4月から3年間、トヨタ自動車本体での後継者研修が始まる。私も通ってきた道で、参加するのは将来大きな責任を担う、同じ立場の人ばかり。メーカーの幹部候補との交流の機会でもある。そういった人と刺激し合うことは、大きな糧になる。私にとってもその当時の人脈は宝だ。

 マイペースで物おじしない点に大いに期待しており、自分が正しいと思ったことに果敢に挑戦してほしい。大いに暴れて結構。ただし、人の意見を聞くこと。教えてくれるのは今のうち。代表取締役になったらだれも教えてくれなくなる。今が成長の好機ということを忘れないでほしい。

 石井社長のエールを受けて。

 平松 大変ありがたいが、それに十分応え、何かを言える段階にはまだ達していないと思っている。あまり考えすぎて萎縮しないよう、前向きな思考でこつこつと成長していきたい。まずは、自動車業界についてしっかり学び、社内外、メーカーとの関係づくりに努める考えだ。

 今、石井社長が築いた人脈を紹介してもらうなど、大変有意義な機会をもらっている。この機会を、最大限自分のものにしていきたい。

●平松敦浩氏 ひらまつ・あつひろ
倉敷市出身。1999年岡山大学工学部を卒業。旧あいおい損害保険㈱(東京都)を経て、10月にネッツトヨタ岡山入りし、現職は取締役社長室・保険推進室担当。34歳。

本誌:2011年1.17号 15ページ

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