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インタビュー・対談備前商工会議所会頭 吉村武司 氏

「エコ」を切り口に日本一へ 地域財産生かし活性化図る

 備前商工会議所の6代目会頭に、昨年11月、吉村武司氏(ウエストジャパン興業㈱会長)が就任した。備前市は基幹産業の耐火物の不振などで、地域経済が停滞。その中で、どう現状を打破し、将来展望を開くのか。「旧閑谷学校や備前焼など地域の財産を生かせる取り組みを模索し活性化を図る」と意欲を見せる吉村氏に、抱負と今後の展開などを聞いた。 

就任の抱負。

 東備地区の商工業の地盤底上げに向け、企業誘致・既存工場増設を実現し雇用創出につなげたい。備前市は旧閑谷学校や備前焼に代表される教育・文化の町。豊富な地域の財産を生かし、きらりと光る取り組みを模索し実施していく。

具体案はあるか。

 案として「エコ車通り備前」をキャッチフレーズとした、充電設備のインフラ整備による活性化を考えている。将来的な需要拡大が見込まれる電気自動車やプラグインハイブリッド、電気自転車に対応するもので、事業所や観光施設はもちろん、一般家庭にも導入してもらう。夜間は自宅で使い、昼間は車で訪れる観光客に開放すれば「おもてなし」の気持ちを育むことができる。備前に対する関心が高まり、入り込み客の増加など観光面以外にも、充電設備を手掛けるような企業の誘致にもつながるかもしれない。エコを打ち出すことで、地域のイメージアップにもつながり多くの面でプラス効果がある。私見として役員会で提案した段階なので、組織全体の取り組みに広げ、エリア内普及率で日本一を目指す。

備前の現状について。

 生まれ育った町で愛着はあるが、基幹産業の耐火物をはじめ全般的にかつての勢いがない。現状をみると、仕事量が限られ、人口が減少している。新たに宅地を整備すれば、住宅産業など関連する業種に仕事を創出でき波及効果が大きい。人口増加、住宅整備につなげるためには生活の利便性向上が不可欠で、30分に1本しか走らないJR赤穂線の利用促進に向けた取り組みを継続し、便数の増加につなげたい。

会員のための取り組みは。

 IT化が進み情報があふれる中で、本当に必要なものを選択することが困難になっており、個々の企業が日常の業務に追われる中で、本当に必要な情報を、きめ細やかに提供することが必要だ。会員企業にメールアドレスを登録してもらうなど体制を整備し、業種ごとに分け情報を配信したい。国や県、市からの発注や補助などの情報は、1日でも早く伝われば仕事により生かせられると思う。

出先企業との交流も盛んだ。

 企業経営者と出先企業の幹部が参加する「楷の木倶楽部」を以前から隔月で開催している。県下商工会議所で同様の取り組みをしているのは、岡山と備前ぐらいだ。徳島県発祥の大塚製薬㈱の子会社・岡山大鵬薬品㈱が市内にある関係で、8月13日に本場の阿波踊りにも参加する予定だ。そのため、有志を募り2月から練習を開始し、まずは、7月17日の「2011備前まつり」で披露する。こうした交流を深めることで地域拠点の存続に貢献している部分もあると思う。会議所の役員会などでは代理出席するケースが多いが、楷の木倶楽部には出先トップ自身が参加しており、意義あるものになっている。

青年部、女性会の評価は。

 青年部、女性会とも活発に活動しており、備前焼の器にケーキや季節の果物を盛りつけた「備前甘味(スウィーツ)」の立ち上げ段階に参画した。現在観光施設やカフェなど市内約10店で提供しており、特産品開発と備前焼PRの両面で盛り上がりを見せている。経験豊富な吉延四郎会頭が退き、全員で盛り上げなくてはならない状況において、本当に心強い存在だ。

●吉村武司氏(よしむら・たけし)
 備前市出身。1969年関西大学文学部を卒業し、ウエストジャパン興業入社。社長などを経て、2008年から代表取締役会長。同商工会議所では04年から常議員。趣味はゴルフ。備前市内の自宅で妻、犬2匹と生活。子どもは2人。64歳。

本誌:2011年1.17号 19ページ

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