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岡山の出番到来

 岐阜県と長野県の境にそびえる御嶽山が突然水蒸気爆発を起こし10月2日現在で47人の方が亡くなりました。思いもよらない突然の悲劇であり、火山事故としては雲仙普賢岳の火砕流(1991)による犠牲者数を上回って戦後最悪の事態になりました。

 御嶽山の爆発直後から、日本にはこんなにも大勢の火山学者がいたのかとびっくりするぐらい多くの専門家がテレビに登場していますが、ほぼ全員が口をそろえて「爆発は予知できなかった。今の予知能力のレベルはこんなものだ」と開き直りともとれる発言を繰り返しています。

 莫大なお金を火山研究に投入しながら「こんなもの」程度の予知しかできず登山客に警告すら発することができないのなら、そのお金ですべての活火山にシェルターや頑強な避難施設を作ったほうがよほどマシです。

 東北大震災の結果、日本という国土を曲芸のようにバランスを取りながら載せている4枚のプレートが大きく動き、新たな歪みを生じさせている現在、あちこちの火山が不気味な動きを見せています。富士山が爆発し首都圏が壊滅状態になることが必ずしもSFの世界の話ではなく、いますぐ起きても決しておかしくないのが日本の現実です。

 東京が地震や火山噴火で機能しなくなったときそれがそのまま日本の終わりであってはなりません。そこで注目を浴びるのがこの岡山ではないでしょうか。安定したヨーロッパプレートの上に載っている岡山県には活断層がほとんどありません。

 交通インフラが整い、世界中どこにでも直行便を飛ばすことができる空港がある、火山がない、原発がない、水は豊富にある……長らく中断している首都機能移転論議にとって岡山、それも岡山空港を取り巻く吉備高原都市以上に理想的な土地は災害列島のどこにもありません。

 伊原木県知事は「もんげー」などという下品な岡山弁まで繰り出して岡山の売り込みに躍起になり東京まで農産物の宣伝に出かけられていますが、岡山の一番の売りは千年、万年のスパンで破局的自然災害から免れたこの土地柄そのものです。

 いつでも首都機能を持ってくることができるよう準備を今すぐ始めても決して無駄にはならないと思います。県知事様、いかがでしょうか?

本誌:2014年10.13号 13ページ

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