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データ岡山県下12月 金融経済動向

「持ち直しに一服感」判断据え置く 鉄鋼、電子部品の輸出足踏み状態

 日本銀行岡山支店(高橋経一支店長)はこのほど、昨年12月を中心にした岡山県金融経済動向を発表した。個人消費は、一部に政策効果の反動減が見られるも全体として横ばい圏内の動き。住宅、設備投資は下げ止まっているが、公共投資は減少している。輸出は、持ち直しに一服感が見られる。こうした中、県内の景況感は、政策効果の減少や円高の影響などにより「持ち直しの動きに一服感が見られる」との判断を据え置いた。

産業動向

 自動車 エコカー補助金など政策効果の減少や新興国・資源国向け輸出の伸び悩みなどを背景に、足踏みの状態となっている。

 造船 全体として、豊富な受注残を背景に高操業が続いている。造船部門は、外航船を中心に豊富な受注残を抱えており、高操業を続けている。非造船部門も、中・小型船舶向けディーゼルエンジンを中心に高めの生産を続けている。

 石油精製 石油製品の需要は、総じて弱めになっているものの定期修理が終了したことなどから、原油処理量は底堅く推移している。

 石油化学 おう盛な海外需要を背景に、高めの生産水準となっている。スチレンモノマーは、中国向けを中心に高めの生産水準となっている。ポリスチレンは、底堅い生産が続いている。ポリエチレンは、在庫の積み上がりで一時的な振れは伴うものの、総じて堅調に推移している。基礎原料であるエチレン、プロピレンについても、高めの生産水準となっている。

 鉄鋼 国内向けを中心に鋼材需要に減速感が見られ、粗鋼生産量は弱含んでいる。厚板類は、造船メーカー向けを中心に需要が堅調に推移しており、高水準の生産を続けている。薄板類は、輸出向けが在庫調整などで一時的に生産を調整する局面が見られるほか、国内向けも、エコカー補助金終了の影響もあって弱含みとなっている。また、棒鋼類、形鋼類は、低水準の生産にとどまっている。

 耐火物 主要顧客である鉄鋼メーカー向けの需要にやや一服感があり、生産は弱含んでいる。

 電気機械 電子部品は、海外市場における在庫調整や国内市場における家電エコポイント制度改正などを背景に、足踏み状態となっている。スイッチは、セットメーカーの在庫調整を背景に、持ち直しの動きが一服している。デジタルビデオカメラは、行楽シーズンに向けた新製品の作り込みが一巡したため、生産水準は低下している。

 繊維 綿織物、合繊織物、ジーンズは、安価輸入品との競合などで低水準の生産が続いている。作業服は、末端需要の低迷などを背景に、全体として生産量は減少傾向となっている。学生服は、少子化の影響で市場は長期的には縮小傾向にあるものの、足元の需要は安定しており生産水準は横ばいとなっている。

 工作機械 NC旋盤、MCは、全体としては、なお低水準ながらも、中国など海外向けを中心に緩やかに持ち直している。

 農機具 コンバインは、適正在庫を維持しているほか、末端需要に変動がないため底堅く推移している。携帯用刈払機は、主力の欧州向け実需が弱さに加え、円高の影響もあり減少している。

 小売商況 百貨店・スーパー売上高は、食料品が堅調であるほか、気温の低下などを背景に、冬物の衣料品や寝具などの生活用品に動きが見られる。家電販売は、家電エコポイント制度改正前の駆け込み需要に対する反動減が見られている。乗用車販売は、エコカー補助金終了に伴い、前年を大きく下回った。

 レジャー・サービス 旅行取扱高は、円高の影響で海外旅行を中心に前年を上回っている。主要観光地への入り込みもご当地グルメなどの効果により前年を上回っている。

金融動向

 銀行券 払超額は951億円(前年払超953億円)

 実質預金 平残前年比は1.6%増(前月1.6%増)

 貸出金 平残前年比は0.3%減(前月0.5%減)

本誌:2011年2.14号 20ページ

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