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[知的財産] 特許審査の最初の通知

Q : 実体的な特許審査に関する最初の通知は、どのような
ものがあるのでしょうか。

A : 特許査定又は拒絶理由通知のどちらかが来ます

特許出願に出願審査請求をすると、特許される条件を満たしているか否か( 特許できない理由である拒絶理由がないか否か) に関する実体的な審査がなされることは、既にお話しました( 昨年1 2 月及び今年1 月をご参照下さい)。

実体的な審査では、特許庁審査官は、特許出願に関し拒絶すべき拒絶理由がないか審査し、( イ) 拒絶理由がなければ最終判断として特許査定をしますが、( ロ) 拒絶理由があると考えれば、最終判断の拒絶査定に先立ち、拒絶理由を出願人に通知する拒絶理由通知書を送ってきます。

( イ) の特許査定は、特許するという審査での最終判断ですので、特許査定謄本送達後3 0 日以内に、1 年~ 3 年の3 年分の特許料を特許庁に納付すれば特許されます。
( ロ) の拒絶理由通知書は、審査の最終判断である拒絶査定をする前に、審査官が考えている拒絶理由を出願人に知らせ、出願人に弁明や拒絶理由解消への対応をする機会を与えるためのものです。

特許出願をして出願審査請求をされた方は、通常、( イ)の特許査定を楽しみに待っておられると思いますが、特許審査の最初の通知においては、( イ) の特許査定よりも( ロ)の拒絶理由通知がされる割合の方が多いと思います。

現在特許されている特許出願の多くは、拒絶理由が過去通知され、それに対し弁明や拒絶理由解消の対応をすることで特許されています。

この拒絶理由通知書が送られて来た場合は、特許庁審査官がその特許出願に拒絶理由があると思っているのですから、そこからの対応如何が出願の運命を決します。拒絶理由通知書には、それに対応できる期間が定められていますので( 通常、拒絶理由通知書記載の送達日から6 0 日間)、の期間内に拒絶理由の内容を十分検討し、適切な対応( 例えば、意見書、手続補正書等) を執るようにします。

拒絶理由通知に対してこのような対応した場合は、その対応を考慮し再度審査が行われ、審査の最終判断として特許査定や拒絶査定がなされます( 場合によっては、再度、拒絶理由が通知されることもあります)。なお、拒絶査定についてはそれに対する不服審判さらに審決取消訴訟といった不服申立手段が用意されています。

笠原特許商標事務所
弁理士・所長
笠原 英俊氏
岡山市北区野田2-7-12
TEL086-245-0440

本誌:2011年2.14号 19ページ

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