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食中毒、ひやり体験

 今年はとにかくよく雨が降ります。食品衛生管理が徹底した今日、高温多湿の季節でも昔ほど食中毒の心配はありません。しかしそこに慢心というか油断がありました。

 家庭菜園のゴーヤの垣根に今年初の実が成っているのを見つけさっそく収穫しました。ゴーヤはチャンプルーが1番。冷蔵庫の中を探したらミートケースに豚肉の切り落としがありました。“ちょっと前”にスーパーで買ったものです。

 「賞味期限が3日ほど過ぎているけどまあいいか」と思って料理開始。肉の色も少々黒ずんできているけれどにおいを嗅いだら問題なさそう。豚肉にはしっかり火を通し、まあまあのゴーヤチャンプルーが完成し、特に違和感もなく食べました。

 しかし賞味期限が切れた豚肉を食べたことが気になりあらためてごみ箱から豚肉が入っていたパッケージを取り出して日付を確認したら一気に気分が悪くなりました。賞味期限が切れて3日ではなく10日もたった代物でした。不覚にもカレンダーを1週間間違えていました。

 食中毒には大きく分けて2つあるそうです。1つは加熱が不十分な食材を食べて体内で細菌やウィルスが爆発的に増殖するもの。もう1つは細菌などが作り出した毒素が悪さをするものです。これは煮ても焼いても毒素は分解されず食中たりを引き起こすそうです。私は腐りかけの豚肉を十分加熱して食べたので中毒を起こすとしたら後者の展開をたどるはず。…食後数時間が勝負、今のところ吐き気、下痢なし…不安を抱えたまま眠れぬ夜を過ごし何とか無事朝を迎えることができました。

 今回の“ひやり体験”を通していろんなことを学びました。老年に近づいて体力が低下している今の自分にとって食中毒は命取りになりうること。冷蔵庫の食材管理ができていないこと(多種多様の“危険物”がミイラになっている)。スーパーでは他のお客の目が気になっても棚の奥から賞味期限が一番遅いものを引っぱり出すこと。肉や魚は当日食べないものは迷わず冷凍庫に放り込むこと、こんな注意点を自分に言い聞かせました。

 それにしても賞味期限がとっくに過ぎ、変色までしている豚肉を“まだいける”と判断してしまった自分って食中毒そのものより恐ろしい!老化は実にさまざまな切り口で人を襲ってくるものです。

本誌:2016年7.11号 15ページ

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