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連載記事人材育成のタネ 40

新入社員育成のあり方を考える

  • 竹本幸史氏

 (公財)日本生産性本部が毎年発表している新入社員のタイプがありますが、2016年度の新入社員は「ドローン型」と命名されました。彼ら、彼女らは就活日程の変更や「オワハラ」のような大風にあおられながらも、無事入社を迎えた社会人達ですが、例年からの変化として次の点が挙げられます。

(1) 売り手市場を背景に志望通り就職でき、やる気に満ちている新  入社員
(2) 男性は管理職不人気、相対的に「管理職より専門職」傾向が強  まる
(3)「楽しく仕事したい」(男性)、「定時に帰りたい」(男女と  も)層が増加
(4)「リーダーシップ上司」の人気は下降傾向、求められる「優し  く、相談できる上司」

 もちろん、新入社員一人ひとりは異なっており、型にはめることに抵抗はありますが、傾向としては理解しておくべきではないでしょうか。問題はこのような新入社員に対して、企業側はどのようなアプローチで育成を図るべきなのかです。「成果を上げる人と上げない人の差は才能ではなく、習慣的な姿勢や基礎的な方法が身に着いているかどうかの問題である」と、ドラッガーの言葉にもあるように、新入社員の育成は仕事への正しい向き合い方、学び方、行動習慣を重視すべきと考えられます。新入社員研修では、「ビジネスマナー」以外の「マインドセット」について、どのように扱っていますか。「新入社員の育成担当をだれにするか」について、どれくらい時間を掛けて議論し、こだわっていますか。

 人が成長する重要なファクターの一つは「人」、すなわち「だれと一緒に仕事をするか」です。先ほどマインドセットについて記述しましたが、育成担当者がこれらを体現している先輩社員であれば理想的です。真にやる気のある社員は何を望むか。最初の数年間、新卒の新入社員は生み出してくれる価値よりもコストが上回ります。よって、いかに早く一人前に育て、投資を回収するとともに継続的に成果を出してもらうかが、人事だけでなく企業としての課題です。その際、新入社員の中でも、どの層を対象に育成プログラムを実施するかという点も検討すべきです。

 もうすぐ新年度です。新入社員の受け入れ状況を振り返り、一度、根本的なことから再検討してみてはいかがでしょうか。

●竹本幸史● 元㈱リクルート岡山支社長。現在は人材育成を主としたコンサルティング業務の㈱SWITCH WORKSを立ち上げ奔走。またリーダー養成スクール「法人会員制・定額制ビジネススクール」を開講中

本誌:2017年4.3号 13ページ

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