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年末回顧バス路線網再編紛糾

既存8事業者が市と対立 2021年度着手に暗雲

  • 岡山市長に抗議を申し入れた事業者ら

 赤字路線の存続を含む岡山市のバスネットワーク再編を目的として2018年にスタートした公共交通網形成協議会が、最終段階の具体策構築を前に岡山市とバス事業者8社の対立という形で頓挫した。

 第7回協議会で岡山市が示したバス路線網再編の具体案について、市内で路線バスを運行する9社のうち、八晃運輸㈱(岡山市)を除く8社が大森雅夫岡山市長に抗議を申し入れたのだ。

 実質的な事業者間の議論の場として協議会の前に毎回設けられていた幹事会が、具体案策定については招集されず、岡山市が個別事業者への聞き取りのみで取りまとめたことなどに強く異議を唱えたもの。その内容についても路線、ダイヤの再編による効率化で2億4600万円の収支改善が見込まれるという試算が、固定費などを無視した現実とかけ離れたものになっている点、新型コロナウイルス感染拡大の影響など需要の前提が不明確な点、岡山電気軌道㈱(同)と中鉄バス㈱(同)が共同運行する国立病院線にこれまでの協議で取り上げられていなかった八晃運輸の参入がいきなり盛り込まれた点などについて改善を求めた。

 経営破綻を招きかねないとして初めてほとんどの事業者が足並みをそろえるという異例の事態。大森市長は「意見を受け止め対応したい」とした一方、「来年度予算に向け歩みを進めたい」と来年2月の議会承認に間に合わせたい意向を強くにじませたが、不信感は強く、難航が確実な状態となっている。

本誌:2020年12月7・14日号 5ページ

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