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生命保険等の税務

Q 2019年6月に法人保険の税務・経理処理が大きく変わったそうですが、経営者として知っておきたい生命保険等の基礎について解説して下さい。

法人定期保険の経理処理に要注意

A 生命保険は大きく分けて、①養老保険、②定期保険、③終身保険の3種類に区分されます。
 ①養老保険:「有期保険」で満期生存時に満期保険金が支払われます。貯蓄性が高く解約返戻金も加入期間に応じて大きくなります。課税関係は以下の通り。

保健受取人         保険料の種類
死亡保険金  満期保険金   主契約保険料   特約保険料
法人      法人     資産計上     全額経費(損金)
被保険者の遺族 被保険者   被保険者への給与 全額経費(損金)
被保険者の遺族 法人     1/2資産計上    全額経費(損金)
               1/2経費(損金)

②定期保険:「有期保険」で掛け捨てです。
(A)保険期間中の最高解約返戻率が50%以下の場合、税務上の損金となります。但し「特定役員・従業員のみ加入」の場合は給与課税の可能性があります。
(B)保険期間中の最高解約返戻率が50%超の場合、返戻率により処理が異なりますので注意が必要です。
最高解約返戻率 資産計上期間 資産計上額       (残額を損金算入)
① 50%超70%以下 保険期間の前半 4割相当の期間 当期支払保険料×40%
② 70%超85%以下 ※1 当期支払保険料×60%
③ 85%超 保険期間開始日から最高解約返戻率となる期間等の終了日※2 開始日から10年目まで
当期支払保険料×最高解約返戻率×70%、開始日から11年目以降の期間は90%
※1)資産計上分の取崩し:保険期間の7.5割期間経過後から保険期間終了の日までの期間。
※2)資産計上分の取崩し:最高解約返戻率となる期間経過後から保険期間終了の日までの期間。

③終身保険:保険期間が一生続く「無期保険」で満期保険金はありませんが、払込期間に応じて解約返戻金があります。死亡保険金は必ず支払われるので、保険料の処理につき、死亡保険金の受取人が法人の場合は「資産計上」、被保険者の遺族の場合は「被保険者への給与」となります。
以上、内容を十分にご理解の上ご活用下さい。

税理士法人石井会計
統括代表社員
石井 栄一氏
岡山市北区今8-11-10
TEL.086-201-1211

本誌:2020年12月7・14日号 26ページ

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