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連載記事なんでもQ&A[生命保険]

「個人保証」の相続

 Q 会社が金融機関から資金を借入する際、社長は「個人保証」を提供しますが、もし社長に相続が発生した場合、この「個人保証」はどうなるのでしょうか?
          
 A 各相続人がその法定相続分に応じて「個人保証」を相続することになります。「個人保証」を相続するということは、「連帯保証人」になるということを意味します。「連帯保証人」である社長が死亡した場合、「連帯保証債務」はなくならず、各相続人がその法定相続分に応じて「連帯保証債務」を相続することになります。

 「保証人」とは主たる債務者がその債務を履行しないときに初めて自己の債務を履行する責任が生じる、あくまで補完的な存在です。一方「連帯保証人」は、主たる債務者と連帯して同等の責任を負う必要があり、責任を負う範囲も主たる債務者と同様です。

 後継者の経営がうまく行かず、「連帯保証人」が債務を弁済しなければならなくなった場合、会社経営に関係のない相続人にも弁済の義務が生じてしまいます。

 「連帯保証債務」は社長が死亡した時点ではまだ確定していません。「連帯保証人」が会社の破綻等で債務を弁済しなけばならなくなった場合に初めて債務が確定します。従って、社長個人の相続における相続税の計算上、「連帯保証債務」は債務控除の対象にはならないのです。

 こうした「連帯保証債務」を解消し、相続人の不安を取り除くには、社長自身が相続発生前に対策を講じることが重要です。会社でいかに資金準備を行うかがポイントとなりますが、解決策のひとつとして会社契約の生命保険を活用する方法が考えられます。

 生命保険を活用するメリットは次の3点です。

① 会社の利益の中から資金を準備する必要がない。
② 会社の現金を使う必要がない。
③ 社長の相続(死亡)時確実に資金が準備できる。

 なお生命保険を使って返済資金を準備する場合、加入する生命保険の種類にもよりますが、死亡保険金が益金算入されるため、その期に利益が出る法人の場合は法人税の負担が生じます。保険金額を設定する上では、保険金にかかる法人税等を考慮して保険金額を設定しましょう。

 ※掲載記事は、2018年1月現在の法令等に基づいて記載しています。

三井生命保険㈱
岡山支社長
冨谷拓真氏
岡山市北区幸町8-29 三井生命岡山ビル6階
TEL.086-232-2011

本誌:2018年2.19号 29ページ

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