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インタビュー・対談㈱デンショク 野田令社長

“起業家精神”で挑戦続ける 新技術活用、M&Aも検討

  • 野田令社長

 屋内外広告や建築サインの設計施工など㈱デンショク(岡山市)の社長に、副社長だった野田令氏が就任した。全国的に屋外広告物が減少する中、新技術を活用し新たなビジネスチャンスを模索する野田新社長に、今後の戦略などを聞いた。

―社長就任の抱負。
 
 2017年が創業85年という節目の年ということもあり、会長から社長交代の話が出た。自分自身としても年齢、経験的に時期だと思い快諾した。もちろん重責も感じているが、自分なりに経営者として取り組むべきことを明確にし、確実に形にしていくつもりだ。当社が長い間事業を継続できたのは、環境変化に対する対応力があったからこそ。業界としては厳しい状況が続いており、明るい未来があるとは言えない。これからも市場に対して柔軟に対応し、企業を成長させ続けることが使命だと思っている。
 
―業界の現状と成長戦略。

 現在はインターネット広告などに押され、全国的に屋外広告媒体の価値は下がっている。デジタルサイネージも地方都市ではスポンサーが集まらず媒体ビジネスとしてはなかなか成り立たない。そんな中、当社では主力事業を屋外広告から商業施設や公共施設の屋内案内板などサイン事業に転換している。近年は、首都圏の再開発による需要獲得に向けて、東京営業所の人員を増やすなど経営資源を投入している。首都圏で受注した仕事のノウハウを応用することで、多様化するニーズに対応できるようにしたい。
また、首都圏で受注するためには、設計やデザイン面で、さらなるIT化が必須になりつつある。今後、システム導入に向けて扱える人材育成などにも積極的に取り組みたい。また、プロジェクションマッピングなど専門性の高いものは取り扱っている企業と連携することで顧客へ提案できる準備も進める予定だ。

―社内での取り組みは。
 
 経営理念はあったが社員に浸透せず形骸化しており、会社の業績アップにもつながっていなかったため、副社長時代から組織改革に取り組んでいる。特に、全社員を対象にした目標管理制度の導入に力を入れた。これをきっかけに仕事を通じてレベルアップする機会を設定でき、資格取得者が増えるなど仕事に対するモチベーションも上がっており、一定の成果を実感している。

―今後の目標。
 
 経営者である以上、これまで以上に事業規模を拡大させたいと思っている。そのために情報に対するアンテナを張り、常に新たなビジネスを探していく。チャンスと判断すれば、M&Aも検討する考えだ。失敗のリスクを最小限に抑えつつ、理論と実践を試行錯誤しながら、起業家の精神で社長業に取り組みたい。

野田令(のだ・りょう)氏
好信会長の長男で岡山市出身。一橋大学大学院商学研究科経営学修士課程(MBA)を修了。1994年に㈱中国銀行に入行。96年に㈱デンショクに入社し、常務、副社長を経て2017年11月に社長就任。岡山市内で妻、長女と3人暮らし。47歳。

企業ヒストリー

1932年
創業。事務所は岡山市中山下に設置

50年
株式会社に改組。社名は岡山電飾社

67年
岡山市富田へ工場新築移転

72年
㈱デンショクに社名変更

89年
現在の事務所がある岡山市桑野へ本社、工場新築移転


92年
展示装飾・ディスプレイ部門として㈱イルカを設立

93年
大阪営業所を開設

99年
東京営業所を開設

2009年
九州営業所開設

12年
広島営業所を開設

16年
東京営業所を神田に移転拡充

本誌:2018年2.19号 7ページ

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