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炊飯鍋で飯炊き

 今はかなり収束したようですが、中国人による爆買いの目玉商品は何と言っても電気炊飯器が一番人気でした。どの人もどの人も両手に大きな炊飯器を抱えて機内に持ち込むので中国行きの飛行機に乗るのは憂鬱でした。日本製の炊飯器で米を炊けば日本の旅館や料亭で食べるようなおいしいご飯が中国に帰っても毎日食べられると思ってのことでしょう。中国では期待通りのおいしいご飯が炊けているのでしょうか?

 我が家でも長年使ってきたIH炊飯器の内釜のテフロンがすっかりはげ落ちてご飯粒がお釜にくっつくようになり、またどうもそのIH炊飯器で炊いたご飯があまりおいしくないので、思い切って高額な電気炊飯器に買い換えました。毎日のようにテレビコマーシャルをやっている大手のフラッグシップモデルです!

 ところが多彩なメニューや機能をどう組み合わせてみても、また魚沼産のコシヒカリを炊いても全然おいしくないのです。炊くときに圧力がかかるので却ってご飯粒に腰がないというかベチャつくというか。メーカーは本当においしいご飯が炊けるかどうか確認しているのだろうか?と疑いたくなるような出来映え。

 もうこうなったらご飯は昔のように鍋で炊くしかない。そこで厚手のアルミ製炊飯鍋を購入しました。小さく見えても8合炊きです。取扱説明書には「おいしいごはんの炊き方」の手順が簡単に記されていました。今も昔も飯炊きは「はじめチョロチョロ、中パッパ、ブツブツいうころ火を引いて、赤子泣くとも蓋とるな」の教え通りですね。

 ただ、言葉では簡単でも実際に炊いてみるといくつかコツがあります。飯炊きに強火が必要なのはほんの2、3分で、ほとんどは弱から中弱ぐらいの火加減を保つこと。沸騰したあとも強火のままではすぐ水がなくなり焦げてしまいます。私も何度か試行錯誤を重ねた結果、やっと旅館の朝ご飯のようなおいしいご飯にありつくことがかないました。

 年末に漬け込んだタクアンがはやくも食べ頃を迎えました。毎年今の時期に仕込む手作り味噌で味噌汁を作り、甘い香りの炊き立てご飯にアジの干物、それに海苔、納豆、卵があればこれぞ日本の朝食の完成です。また不幸にも大地震でも来れば自慢の鍋を持参して炊き出しボランティアをお引き受けするつもりです。

本誌:2018年1.29号 14ページ

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