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連載記事

害獣動物園

 体中あちこちかゆくてたまりません。庭の椿に毛虫が大発生したのを放置していたら1週間もしないうちにやつらは葉を食い尽くし、椿の大木は枯れ木のような哀れな姿を梅雨空にさらしています。

 毛虫といえども無闇な殺生はしたくない私の優しさ(決断力のなさ)が災いしたと思い知らされ、遅ればせながら殺虫剤を散布し家の中に入って昼寝しました。

 なんだか変。首筋がチクチクすると思って起きてみたらシャツの上を毛虫が3、4匹ぞろぞろはっているではありませんか。表だけでなくシャツと肌の間に入り込んでいるのもいます。殺虫剤をお見舞いしたことに対する彼らのリベンジは手強く、風呂に入って全身の毒毛を洗い流してやっと一息つきました。

 夜、猫のちびちゃんが天井を見上げて大興奮。私には何も聞こえないし見えないのにちびちゃんは何かを感知しています。と、ちびちゃんがテレビの上に飛び乗りそこを足場に本棚の上板にジャンプ。そして長押伝いに天井近くを移動しながら5㎝ほどのヤモリを捕まえて降りてきました。

 ヤモリは特に悪さをするわけではないのですが、ちびちゃんの野生の本能を大いにくすぐるらしく散々いたぶり回しています。あわててちびちゃんからぐったり仮死状態になったヤモリを取り上げ窓の隙間から庭に逃がしてやりました。

 夜中またもガサゴソと怪しい音に目が覚めました。視野の片隅にウルトラマンに出てくる昆虫のような触手をもった巨大怪獣が登場。人間より大きい怪獣の出現に私は「これは夢に違いない。何かの悪夢だろう」と思っていったん目を閉じたもののすぐに我に返って飛び起きました。

 巨大怪獣の正体は目の横3㎝に迫った大ムカデでした。こんな化け物に目玉をやられたら間違いなく失明します。事実昨年も梅雨の時期寝ていてムカデにやられ、手がグローブのように腫れ上がり大変な思いをしました。

 天井裏には正体不明の大型動物か魔物が生息している気配がします。そして屋外の電気温水器は野良猫の寝床に。しとしと雨の降る夜、我が家はさながら害獣動物園です。何とか手を打たなくてはと思いつつも梅雨があけて彼らが出ていってくれるのをただ待つだけの日々です。

本誌:2011年6.27号 12ページ

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