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連載記事人材育成のタネ 82

取り残される人と活躍できる人の違い

  • 竹本幸史氏

 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による経済への影響は甚大です。人の流れが止まり、経済活動が大きな制約を受ける状況がいつまで続くのか。そして仕事や働き方に今後どのような影響が出てくるのでしょうか。
大きな変化の一つはリモートワークの増加でしょう。業種にもよりますが、会社に行かなくても意外に仕事ができるという気付きにつながっています。会議などなくても全然問題ないと実感している人もいるでしょう。ただし、良いことばかりではありません。一人で仕事することに慣れていない社員はよく集中できる半面、切れ目なく仕事をしてしまうので、3日続けて仕事をすると精神的にかなり疲弊すると話していました。また、社内外の会合や会議などに参加すると、どこも前より活気があります。仲間に直接会えることの大切さ、会社で同僚と世間話を交えながら一緒に仕事を進めていく面白さを改めて感じているようです。

 新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、無駄な業務やタスクがあぶり出される一方、これまで当たり前に存在していたことがなくなり、その価値が浮き彫りにされる現象が同時に起こっています。これは会社や働き方をより良い方向に変えていく機会になりそうです。コロナショックに限らずビジネスに景気変動はつきもので、景気が下を向いた時に無駄を削り、会社を筋肉質にするのは常道です。加えて、毎日オフィスに社員が集まって仕事をするという前提が強制的に変わり、働き方も人の思考も大きく変化しつつあるのですから、それを生産性の向上に生かさない手はありません。リモートワークが一般化し、オフィスで上司が部下の姿を直接見る機会が減ると、マネジメントの仕方はより成果主義的な方向にシフトするでしょう。働き方は個人個人に任せ、パフォーマンスさえ上げてくれればよいという方向です。当然、評価の仕方も業務プロセスを含めた成果の比重が高まるでしょう。

 個人の側に目を向けると、働き方の自由度が上がりパフォーマンスで評価されるようになった時、より重要になってくるのはセルフマネジメントです。自律的に働けない人は、継続的にパフォーマンスを上げる術が必要になります。逆に自分を追い詰めすぎる人は、適度に休み、リラックスする術が必要です。アフターコロナの働き方として、従来にも増して重要になるのは、自分のパフォーマンスを一番発揮できる状態をつくるという意味でのセルフマネジメントです。だれも見ていないからと投資に熱中するのは自由ですが、パフォーマンスに影響を与えるようではいけません。セルフマネジメントがうまくできない個人や組織は今後、時代の変化に取り残されることは間違いないのです。

●竹本幸史● 元㈱リクルート岡山支社長。現在は人材育成を主としたコンサルティング業務の㈱SWITCH WORKSを立ち上げ奔走。またリーダー養成スクール「法人会員制・定額制ビジネススクール」を開講中

本誌:2020年10月5日号 11ページ

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