連載記事杉山慎策の経営学考察
鍋島閑叟3
前回述べたように久米邦武の名著の『鍋島直正公傳』第二巻には二の丸が焼失した時に盛姫が周旋し、幕府から2万両の大金を貸し付けられたことが述べられている。2万両は120億円に相当する金額となる。大藩としての体面もあったが、参勤交代のための行列道具の焼失もあり、参勤交代の猶予も願い出て許されている。倹約令やリストラにより資金を捻出するとともに幕府からの借り入れや参勤交代の中止による資金を充当することで改革に取り組むこととなった。
確かに幕府から莫大な資金が提供されたとは言え、潤沢に資金があった訳ではないことは想像に難くない。しかし、閑叟はこの二の丸の焼失から堰を切ったかのように産業の近代化に着手する。閑叟の実現しようとした近代化政策は恐ろしく費用のかかるものであった。果たして倹約令などの政策で賄えたのかどうかについて疑問は残るが、閑叟は産業の近代化と教育に多額の資金を投入する。天保11年(1840年)から始まった阿片戦争で清が大敗したことを閑叟は知っていた。香港の割譲はこの戦争を終結させる天保13年(1842年)の南京条約締結により決まった。以降1997年まで香港は英国の植民地であった。閑叟は日本国内が分裂し内紛状態にならないようにする為には西洋砲術の研究と大砲鋳造の技術力が不可欠であると判断していた。
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