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特集[スター☆ベンチャー誕生2020]画像処理技研社長 勝田靖氏

AI技術の地方普及を担う 目指すは大手と中小の橋渡し

  • 画像処理技研の勝田社長とフジックスの橋本社長

 画像処理システム・装置の開発・設計・製造・販売企業として2019年11月に設立した㈱画像処理技研(備前市新庄639、勝田靖社長、資本金2000万円)のビジネスプランは、AI対応型画像検査システムの商品化事業。システム開発大手の伊藤忠テクノソリューションズ㈱(東京都)などと共同で取り組むもので、未開拓市場という中小企業向け検査システム分野の先駆けとなることを目指す。

 同社は自動化機械・専用工作機設計製造の㈱フジックス(同、橋本修社長、資本金2000万円)の営業部長だった勝田社長が、画像処理技術で微細な傷や欠陥を検出する検品装置のニーズの高まりに注目し経験豊富なICTエンジニア2人と立ち上げた企業。位置づけとしてはフジックスの子会社となる。

 同社が事業化を図るAI画像検査システムは普及途上で、現在大手システム会社が開発した既製品を自社にエンジニアを抱える大手製造業者が導入している段階。自社の状況に合わせカスタマイズする能力のない中小企業の導入には向かず、市場拡大を図りたいAIメーカー各社は、中小の顧客企業ごとに落とし込む役割を担う事業者の確保を急いでおり、同社がその役割を担う。

 きっかけは、従来型の画像検査システムでパートナー関係を構築した伊藤忠テクノソリューションズからの協業要請。メーカーから次々リリースされるAIがどういう特性を持ちどういった仕事をさせるのに向いているのかなど伊藤忠テクノが研究・分析した結果を基に、製造元として画像処理技研が中小企業向けにシステム構築・商品化し、カスタマイズまで対応する。装置の開発はフジックスが担う。

 大手システム会社としては自前で中小企業向け事業に取り込むと高コスト体質となるのは避けられず、地方のシステム会社に委託しようにも、技術力に乏しかったり、大手の下請けで自由が利かず、装置の製造も自前でできるところはほぼないため、競合はない状態。しかしその分導入を促す材料として自社で成功事例を積み重ねることが課題という。「市場開拓に欠かせない信頼を獲得する上で、スター☆ベンチャー誕生2020に採択された意義は大きい」と勝田社長。「まずは足元での認知度を高め、食品、機械部品はもちろん農業分野など幅広く提案していきたい」と意気込んでいる。

本誌:2021年1月18日号 4ページ

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