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連載記事山田響子の魅力を引き出すコミュニケーション術

ビジネスの現場でまん延する不機嫌ハラスメント

 2020年6月、改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)が施行されたことをきっかけに、さまざまなハラスメントに対する啓もう活動が盛んに行われたことも、2020年の大きな出来事の一つであったかもしれません。パワハラ、セクハラなどは広く認知されたハラスメントですが、じつはハラスメントには39もの種類があるとされています。そんな中、最近話題になったハラスメントがあります。それは、不機嫌ハラスメント(フキハラ)です。

 話題のきっかけは2020年11月22日いい夫婦の日に、HUFFPOSTサイトに掲載されたコラム「外では優しいのに家では不機嫌な夫。『フキハラ』には声をあげて、夫婦で話し合おう。」でした。些細なことで不機嫌な態度を取られ、自分が悪いのではないかと気に病み、家庭の中で顔色をうかがい言いたいことも言えない関係になってしまった妻。「不機嫌な態度をされることが苦しく、怖いと感じることもある。そして、この関係はハラスメントの加害者と被害者と同じだ」と泣きながら伝えたことで、夫との関係性に変化が見えるようになった、というこのコラムはTwitterで話題となりワイドショーで取り上げられるなど広く拡散されました。

 おそらく、このページを読んでくださっている多くの方が「あるある」とうなずかれたのではないでしょうか。夫から妻ではなく、妻から夫へフキハラされているよ!という声も多く聞こえてきそうです。そして、ビジネスの現場にももしかしたらフキハラがまん延してはいないでしょうか?

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本誌:2021年1月18日号 19ページ

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