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ジャーナルビックス

廃食油・油さいを100%リサイクル 「石炭並み」のバイオマス燃料で地球環境改善

  • 燃焼効率は石炭とほぼ同程度(岡山大インキュベータの燃焼装置)
  • 名雪稔社長

 経営コンサルタントの㈱ビックス(京都市、名雪稔社長、資本金2700万円)は、岡山市北区津島中1-1-1の岡山大インキュベータ内の研究開発室で、使用済みの食用油や製油工場から出る油の搾りかす(油さい)をバイオマス燃料化する技術を確立した。燃焼効率は石炭と同程度で地球温暖化抑止が期待され、事業化に向けビジネスパートナーを募集している。

 天ぷら油などの使用済み食用油は触媒を加えてかき混ぜ、約60%はバイオディーゼル燃料にリサイクルされ、残りの廃グリセリンは焼却、廃棄される。

 同社は、この廃グリセリンから水溶性グリセリンを精製する技術を開発。食油製造工場から出るトウモロコシや大豆、菜種などの油さい、自治体から引き取り粉砕した雑草をブレンドし、乾燥機とミキサーにかけることで高カロリーの植物バイオマス燃料を製造する。

 同社によると、燃焼温度は800度以上で木質ペレットの1.6倍、石炭と同程度の熱量が発生する。日本国内では年間1億8000万tの石炭が消費されており、うち1億tが火力発電の燃料。化石燃料から、二酸化炭素しか排出しないバイオマス燃料に切り替えることで地球環境改善につながり、燃焼後の灰も回収、肥料として販売することで廃棄物ゼロを目指す。

 近く県内に処分場用地(1000㎡)を確保し、必要な許可を申請するほか、焼却装置の開発・販売も手掛ける。ビジネスパートナーを確保して事業を本格化させる方針で、名雪社長は「岡山発、日本発で石炭に代わるクリーン燃料を提供し地球環境保全に貢献したい」と話している。

本誌:2020年11月23日号 9ページ

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