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インタビュー・対談両備グループ

ドレスコードフリー導入3カ月 服装を「考える」きっかけに

  • TPOを意識した服装を推奨する松田敏之両備グループプレジデント

 両備グループ(岡山市)が、7月31日の創立110周年に合わせて「ドレスコードフリー」を導入して3カ月余り経過した。「仕事=スーツ」という画一的な価値観から、世の中のニーズや環境の変化に合わせて柔軟な発想に切り替えていくもの。旗振り役の松田敏之プレジデントに、導入の狙いや手応えを聞いた。

 ―ドレスコードフリーを導入した経緯について。

 新型コロナウイルス感染症が拡大した2月ごろ、在宅勤務のためリモート会議を開いたところ、自宅にいるにもかかわらずスーツを着ている人が多く、「無駄だな」と感じたのがきっかけ。スーツを否定するわけではないが、クリーニング代の節約にもなり、TPOに応じて服装も柔軟に変えるべきと判断した。

 ―3カ月経過したが手応えは?

 年配の社員も含め、思った以上に積極的に取り組んでくれている。スーツを着ていないと雰囲気が変わり、普段厳しい上司ともコミュニケーションをとりやすくなる。110周年の記念にポロシャツを制服と位置付けて全社員に配布したところ、女性タクシードライバーがチームごとにシャツの色をそろえて乗務し、安全意識の向上に役立てるような事例も出ている。

 ―都市部ではドレスコードフリーの導入事例が増えているが、岡山ではまだまだ数少ない。

 これまでにも導入を考えたことがあったが、実現には至っていなかった。両備は“お堅い”イメージの企業だが、たまには新しい文化をつくることにかじを切ってもよいのでは。両備ホールディングス㈱の社長就任時に掲げた8つのテーマの1つに「1人ひとりのストーリーを大事にする」というのがあるが、それぞれの社員が働く環境に適した服装にすることでより能力を発揮し、生産性向上につなげていければと思っている。

 ―ドレスコードフリーの取り組みの先に見据えるもの。

 一日のスケジュールに適した服装を毎朝考えることが仕事の準備になるし、出勤場所やワーケーション(仕事と休暇を両立する新しい働き方)など働き方改革、前例踏襲ではなく、世の中のニーズや環境の変化に柔軟に対応する発想につながるのではないか。管理職の皆さんも、服装がいかにカジュアルに変わろうと、見習いたい上司と認められる存在になってもらいたい。

本誌:2020年11月23日号 10ページ

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