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連載記事なんでもQ&A[生命保険]

役員退職金の適正額

 Q 社長が死亡し、支払われた死亡保険金を全額死亡退職金として支払ったところ、税務署から一部損金否認されました。どうしてでしょう?

 A 役員退職金が過大と認められた場合は、過大部分は損金不算入とされます。

 ■役員退職金の適正額の目安

 ・最終報酬月額×役員在任年数×功績倍率

 ■弔慰金の目安

 ・業務外死亡の場合…最終報酬月額×6(か月分)

 ・業務上死亡の場合…最終報酬月額×36(か月分)

 ■役員退職金の過大部分とは?

 過大部分とは、その支給した退職給与の額が、①その役員の法人の業務に従事した期間②その退職事情③類似法人における役員退職給与の支給の状況
などに照らして、その退職した役員に対する退職給与として相当と認められる金額を超える部分の金額とされています。(法人税法34、同施行令70)

 一般的には、上記の計算式で算出した金額で、創業者の代表取締役の場合は、功績倍率を3倍程度までであれば、概ね損金算入が認められると言われています。

 また、無報酬の監査役などに支払う役員退職金についても、少額であれば損金算入が可能です。役員退職金が損金算入できるかどうか、顧問税理士に金額を確認してから支給するのが得策です。

 また、退職金は受取った場合の課税でも特徴があります。勇退退職金は「退職所得」として分離課税され、給与所得で受取るより、支払う所得税は少額となります。死亡退職金はみなし相続財産として相続税の課税対象ですが、一定の非課税額(500万円×法定相続人数)があります。税務面の有利性を考慮し、適正額の範囲内で準備したいものです。

 ■死亡退職の場合は弔慰金も損金

 相続税法においては、一定の範囲の弔慰金を受取った場合、非課税財産とすることになっています。上記の金額まで、法人では損金になり、受取った遺族にも税金は掛かりません。ただし「弔慰金」として経理処理をしなければ適用されませんのでご注意ください。

本誌:2021年春季特別号 21ページ

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