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連載記事スローライフ~午後4時の窓辺から~

新年の抱負、コロナ終息への願い

 新年おめでとうございます。昨年は新春早々、武漢で発生した新型コロナウイルス感染症があっという間に世界中に拡散し、年末までに160万人もの犠牲者が出てしまいました。さいわいふだんからマスクを着用する習慣があった日本では死亡者は2462名(12月中旬)と、通常のインフルエンザ程度以下に抑えられました。本年は欧米で開発されたワクチンが日本にも導入され、できれば1年遅れとはいえ、東京オリンピックが無事開催できることに期待を寄せたいと思います。

 世界中が騒然とし、何がなにやら訳の分からなかった旧年でしたが、コロナウイルスによる直接的な健康被害もさることながら、この感染症が人々の日常生活に大きな制約をもたらしたことに強い衝撃を受けました。海外旅行の制限はもとより国内でも県外への移動の自粛が求められ、飲食店を中心に休業や営業時間の短縮を余儀なくされました。70年余りの人生を振り返ってもこんな異常な年は初めてのことで、感染症の大流行が収まったとしてもコロナがもたらした悪影響はこれから先も長く続くものと思われます。

 昨年は暗いニュースばかり続いたなかで「心からよかった」と安堵させられたニュースもありました。11月19日、瀬戸内海に夕闇が迫ろうという時刻に修学旅行中の児童52人を乗せた船が沈没し、あわや大惨事になるところでした。児童たちは勇敢にも沈没していく船から身を守るために海に飛び込み、駆けつけた漁船に全員無事救助されました。
1955年には宇高連絡船、紫雲丸が沈没し、やはり修学旅行中だった児童ら168名が犠牲になった海難事故があり、今回そのことを想起した人も多かったかと思います。瀬戸大橋建設のきっかけとなった事件でもあります。船の沈没事故は洞爺丸事故(1954)や紫雲丸事故のように大惨事になるものですが、今回の坂出の事故で全員が助かったのは、子ども達が事前に海難事故の訓練を受けていたことが大きかったと思います。また11月の瀬戸内海の海水温は案外高いこともさいわいしました。

 昨年起きたいろいろな出来事を振り返ってみると1年間を平穏無事に過ごすことはなかなか難しいことだと痛感させられましたが、本年も何とかみんなで力を合わせて乗り切っていけたらと念願いたします。

本誌:2021年1月1日号 89ページ

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