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特集[ウィズコロナのビジョン/総論] 中国学園大学・中国短期大学副学長 杉山慎策氏

コロナの裏で進む「劇的変化」を見逃すな イノベーションと市場開拓が2つの軸に

 子どものころ、父親から「種もみは食べるな」と厳しく言われました。日本人は二千数百年前に稲作を始めましたが、翌年のために必ず種もみを残しておかないと稲作は継続することができません。

 2000年の間にはSARS(サーズ)や新型インフルエンザなどの疫病、大飢饉など幾多の危機がありましたが、人類はそれを乗り越えてきました。危機が押し寄せてくるほど原点に返る。今われわれが毎日ご飯を食べられるように、「種もみ」さえ残していれば、次につなぐことができるということです。コロナ対策のために債務が増えて未来へのつけは残すことになりますが、脈々と営みを続けていくことこそが大切で、コロナ禍にあって父親から言われた言葉を「いい言葉だな」と数十年ぶりに思い出しました。

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本誌:2021年1月1日号 5ページ

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