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- VISION OKAYAMA 2021年2月15日号
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コロナで疲弊の企業支援に注力 デジタル化に向け知識向上図る
中国地区で活動する全ての税理士が所属し、会員の指導、連絡、監督を行う中国税理士会。県下の13支部を統括する岡山県支部連合会の田中一宏会長に、重点活動、企業支援の取り組みなどを聞いた。
◇県下税理士の現状は。
1月末時点の登録税理士数は757人でほぼ横ばいで推移している。一方で税理士法人は79社と増加している。近年では、企業支援の位置付けが増すなど業務の幅が広がっており、個人事務所、法人問わず、特色を打ち出していく動きが出てきている。
◇新型コロナウイルス感染拡大を受けてどのように支援したか。
さまざまな業種の関与先企業に影響が出ており、これを機に廃業するというところもある。国や自治体の給付金や助成金については、多くの相談を受け申請の支援を行っている。日本税理士会連合会(日税連)や中国税理士会内に会員向けの相談室を設けたり、Q&Aを作成するなど各税理士が早急に対応できる体制づくりに努めた。
これから、確定申告の時期に入るが、従来のような対面での相談や受付が制限されるため、電子申告の「e-Tax」の活用を呼び掛けたい。また、行政に対しては申告、納税がさらに利用しやすい環境となるよう提言したい。
◇社会貢献の重点的な取り組みは。
小規模納税者に対する税務支援や、次世代を担う子どもたちに税の正しい知識や役割を伝える租税教育に力を注ぐ。小、中、高校、大学での出前授業に加え、昨年度から岡山商科大学での「寄付講座」を行っている。今年度は、新型コロナの影響で、対面での実施がほとんどできず、寄付講座もオンラインを利用するなど工夫し対応した。新しい生活様式の中で、子どもたちにどう伝えていくか模索し進めたい。
行政の電子化が加速度的に進んでおり、年末調整の電子化や改正になる電子帳簿保存法などの仕組みを会員に正しく迅速に伝えるのも会の役割。県内の個人や企業がスムーズにデジタル化に移行できるよう税理士の知識向上に努めたい。
◇企業支援の取り組みは。
令和元年に消費税増税や軽減税率が導入され、昨年は導入後初めての申告も多かったが、事前の支援を徹底し大きな混乱なく進めることができた。現在は、新型コロナの影響で非常に経営が厳しい中小企業も多く支援が急務だ。日本政策金融公庫など金融機関との連携をさらに強化し対応する。事業承継ニーズも高まっており、日税連が立ち上げた全国税理士が情報を共有するマッチングサイト「担い手探しナビ」を活用し事業承継をサポートしていく。
多くの中小企業が厳しい状況にある中、税理士は、経営者に一番近い専門家として、専門性を生かしてさまざまな相談に乗り事業継続を支援していかなければならない。
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