WEB VISION OKAYAMA

連載記事岡山消費者動向分析

新型コロナウイルス感染症

 感染症は恐らく人類とともにある。エジプトのミイラからも天然痘や結核の痕跡が見つかっている。感染症の世界的流行を「パンデミック」と言う。大幸薬品のホームページによれば過去人類は下記のような「パンデミック」を乗り越えてきた。

 天然痘 エジプトのミイラにも天然痘の痕跡がみられる。6世紀日本でも天然痘が流行した。15世紀コロンブスの新大陸上陸によりアメリカ大陸で大流行する。

 ペスト 6世紀ビザンチンでは一日1万人の死者がでた。14世紀ヨーロッパで全人口の四分の一にあたる2500万人が亡くなった。

 新型インフルエンザ 1918年スペイン風邪が大流行し、世界中で4000万人が亡くなった。1957年アジア風邪の流行により世界で200万人が亡くなった。1968年香港風邪により世界で100万人が亡くなった。2009年新型インフルエンザにより世界中で2万人弱が亡くなった。

 新興感染症 1981年エイズにより過去20年間で2500万人が死亡した。2002年SARSの流行により774人が亡くなった。

 今回の新型コロナウイルスはCOVID-19と呼ばれ短期間に世界中で猛威を振るっている。ジョンズホプキンス大学の集計によれば世界中での死者数は23万人以上となっている。

 今回は新型コロナウイルスに対する岡山や首都圏(1都3県)との意識や行動の違いについてである。

 「新型コロナウイルス感染症」の拡大でもっとも変化した行動は「外出の頻度」で、岡山53.3%減、首都圏76.8%減と、特に首都圏では外出を控える人が多い。次いで、「飲食店の利用頻度」については、岡山38.1%減に対して首都圏63.8%減と、首都圏では外食が極端に減少している。

 人との交流では「友人・知人との交流」を控えるが一番多く、岡山44.9%、首都圏60%となっている。次いで、岡山では「店員との交流」を控えている人が23.2%ある。首都圏では会社の同僚・上司との交流を控えている人が47%いる。岡山はリモートワークが首都圏よりかなり遅れていることが伺える。

 週末(土・日)の過ごし方で、多いのは、とり溜めた映画やドラマ、動画配信サービスなどを観て過ごしている場合が多い。首都圏では「特に何もしない」41.2%がもっとも多い。「家族と遊ぶ」ことについては、首都圏では単身者も多いので、かなり低い。ゲームやウォーキングが岡山も首都圏も次に多い。

 新型コロナウイルス感染症による自粛要請で、多くの人が経済的・精神的苦境を強いられている。そのような状況でも、何かひとつでも良いことがあったかを聞いてみたところ、なにかひとつでも良いことがあったと答えた方は、岡山43.9%、首都圏20.4%であり、何故かこの危機を前向きにとらえている人が岡山には多い。

 具体的に変化のよい機会ととらえている理由は、①家族との時間が増えた、②無駄な出費が減った、③仕事の問い合わせが増えた(ホームページ経由の問い合わせ)、④手当てが増えてよかった、⑤疎遠だった人から連絡が来た、⑥自分自身を見直す機会になった、⑦普段の生活のありがたみが分かった、⑧働き方・学び方の多様性、可能性に気付いた、⑨健康への意識が高まった等、が挙げられている。

 近代経済学の父であるジョン・メイナード・ケインズは1930年に「孫たちの経済的可能性」という論文を発表した。この中で100年後の孫たちは週15時間労働になると予測している。後10年でケインズの予測が実現するとは思わないが、ポストCOVID-19では、東京一極集中や通勤のラッシュなどから解放され、新しいライフスタイルが生み出されることを期待したい。

本誌:2020年5月25日号 10ページ

PAGETOP