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特集[地域で輝く女性たち] ELN(倉敷市) 木下寛子さん

岡山から世界へ160社を支援 貿易通じ世界中の人笑顔にしたい

  • 木下さん
  • 海外への進出を支援
  • 海外への進出を支援

 通関士の資格と長年の海外勤務経験を生かし、県内企業の海外進出支援を手掛ける㈱ELN社長の木下寛子さん。経営者と二人三脚で「売り手、買い手、世間の三方良し」をモットーに岡山の商品を世界に届けている。

 大手日系医療機器メーカーと外資系船会社の営業、輸出貿易事務として中国、シンガポール、インド、タイなどアジア圏を中心に活動してきた木下さん。現地医療機関や企業と話す中で、日本ブランドの評価の高さや、商品、品質の素晴らしさを再認識し、「中小企業で海外に関心は持っていても、自分で出られない企業をキャリアを生かしてサポートしたい」と2008年に一念発起し起業。インキュベーション施設「倉敷ベンチャーオフィス(KVO)」に入居したことで行政とのつながりもでき、貿易事務に関するセミナー講師を務める機会が増えたことで支援の輪が徐々に広がった。

 最大の強みは、海外バイヤーとのネットワーク。伊勢丹シンガポールでは、「岡山フェア」や瀬戸内をテーマとした生活提案型店舗の企画を任され、加工食品やデニム、果物など県内の多くの企業の進出を支援した。「特に岡山産の果物の甘さや見た目のきれいさは別格で他の国ではまねできない」と日本で強いものは海外でも強いことを実感している。

 自立型の支援を心掛けており、海外の第一歩をサポートした企業が、自分の力で他の国に販路を広げているケースも多く、「頑張っている姿を見るのがうれしく、やりがい」と目を細める。

 支援国は18カ国を数え、岡山から160社を超える企業の海外進出を支援してきた。「海外進出にリスクを感じる経営者も多いが、商品ごとに受け入れられる地域が必ずある。どんな企業でも検討すべき」と、各国の文化や風土、輸出規制などの情報収集や分析に日夜取り組み、1000社の進出を目標に掲げる。

 また、東京五輪に合わせて、2、3月にはシンガポール、香港、マレーシア、フランスなどからメディアを招き岡山をアピールする計画。「食べ物を1t輸出するのは大変だが、多くの外国人に岡山に来てもらい1t消費してもらう発想ならホテル利用など幅広い経済効果を生み出せる」と、ネットワークを生かしたあらゆる手段で岡山と外国をつなぐ木下さん。「貿易を通じて世界中の人々を笑顔にしたい」と、日々世界を飛び回っている。

プロフィル 木下寛子(きのした・ひろ)。京都府出身。医療機器メーカー、船会社で貿易業務に従事し、2008年に起業。15年に法人化。翌年シンガポールに現地法人を立ち上げ、年内のパリでの法人設立を計画。輸出入代行のほか通関、商談英語の教育などさまざまな業務を展開する。詳しくはホームページ(http://www.eco-logi.net/)へ。

本誌:2020年1月1日号 9ページ
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