WEB VISION OKAYAMA

連載記事

[経営]中小企業会計指針の改正

Q 本年4月末に改正「中小企業の会計指針」が公表されました。その内容とこれに係るチェックリストの活用について教えて下さい。

指針活用で会計のレベルアップを

A 1.概要:(1)指針の目的:中小企業の決算書作成・
会計処理・注記等の拠るべき基準を示し一定水準を確保します。実務的には指針適用に関する「チェックリスト」があり、借入申込時に銀行・信用保証協会から提出を求められる場合があります。当該チェックリストを決算書に添付し税理士・会計士の確認を受ければ、無担保融資制度が活用できます。
(2)基本要領:指針よりさらに簡便な会計処理が妥当な中小企業向けに、「中小企業の会計に関する基本要領」及びチェックリストがあります。同様の確認手続により信用保証料の割引(0.1%)が可能です。

2.「指針」作成の背景:①大企業の会計基準と、税法基準中心の中小企業会計のかい離拡大、②会計参与制度に対応する会計基準の明確化、③銀行融資基準に、担保・保証人に加え決算書の信頼性を付加する等の要請に応えるため、関係4団体(日本商工会議所、会計士協会、税理士連合会、企業会計基準委員会)がとりまとめ平成17年8月に公表しました。

3.税法基準と異なる点:①貸倒引当金は回収不能見込額全額を計上、②減価償却費は税法限度額まで計上、③賞与引当金は要支給額全額を計上、④退職給付引当金は期末要支給額全額を計上、⑤有価証券で売買目的分は時価評価、重要なその他有価証券は時価評価して評価差額を資本の部に計上、時価が50%以上下落時は減損処理、⑥棚卸資産の著しい時価下落時は減損処理、⑦ゴルフ会員権で著しい時価下落時は減損処理等の点です。

4.指針の活用法:「指針」は会計監査人設置会社以外のすべての企業が適用対象です。「指針」は資金調達面のメリット以外に、取引先の信頼確保と、正確な財務状況把握と経営基盤強化の効果があります。また「中小会計要領」の適用を前提に、有利な融資制度が利用できます。例えば日本政策金融公庫の「中小企業会計活用強化資金(金利優遇有)」等です。

詳細は中小企業庁HPをご参照下さい。



税理士法人石井会計代表
石井栄一氏
岡山市南区新保1107-2
TEL086-201- 1211

本誌:2015年10.12号 22ページ

PAGETOP