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[経営] 信用調査と与信管理について~その2

Q:前回の信用調査の解説に続き、今回は与信管理の方法・与信管理業務の流れを説明して下さい。

A:自社に合った取引方針の決定が重要。

1.与信管理の目的:(1)取引安全性の確保と債権保全、(2)与信枠活用により不良債権の発生防止・債権回収の最大化を図ることです。「与信枠」とは「掛売り限度額」であり、一般に危険な会社は小さくします。

2.与信管理業務の流れ:まず(1)「取引先評価」により(2)「取引可否判断」し、(3)取引先毎の「与信枠設定」を行います。次に(4)「売上債権管理」を行います。これは「信用枠と売上債権残高」の「比較チェック」(与信枠超過の有無)と「回収促進」(与信枠超過の場合)から成ります。さらに(5)定期的な全取引先(危険先・大口先を重点的に)評価と与信枠見直しです。
(1)から(5)の繰返し継続の仕組みを作る事が肝要です。


3.ランク別与信管理:「与信ランク」を3分類(A~C)し、ランクB(信用度は中程度・支払能力にやや問題)で残高に重要性ある先に定期的与信枠見直し・信用調査を、ランクC(信用度低い・支払能力に問題)で重要な先は、早期回収を基本に、取引停止か縮小・担保や決済条件変更等の検討が必要です。

4.取引先の危険な兆候と対処法:(1)危険な兆候:場・幹部社員が辞める・不在、場・在庫が無くなる、場・取引銀行変更、場・高利金融業者との取引開始、場・急な注文キャンセル又は注文急増等、場・税金滞納、場・給与遅延、場・手形ジャンプ要請等です。(2)対処法:場・取引継続の場合は、取引量縮小・与信枠引下げ・回収条件早期化・担保取得等の方法が、又場・取引打切りの場合は、予告期間の通知が必要です。

5.結論:安全性と収益性のバランスを考慮し、自社独自の取引方針決定と、与信管理制度の継続が重要です。

税理士法人石井会計代表
石井栄一氏
岡山市南区新保1107-2
TEL086-201-1211

本誌:2009年10.12号 23ページ

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