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ウォーキング

 学生時代はガリガリに痩せていたのに、いつのころからか内臓に脂肪がたまるようになりました。その結果、中性脂肪の値が上限をはるかにオーバーし、見た目もまるでバスケットボール1個を丸呑みしたかのように、へそのあたりがポコンと飛び出しています。

 夏ごろ、かかりつけの医師から毎日1万歩歩くことを勧められていたのですが、金木犀の臭いがあちこちから漂ってくる季節になってようやく歩き始めました。

 いつも三日坊主になるのに、今回は既に10日間休まず歩いています。歩行のパートナーは最新鋭の万歩計。新しい万歩計は実際の歩数をきわめて正確にカウントするだけでなく、消費したカロリーと燃えた脂肪のグラム数まで表示する優れものです。

 1万歩歩くとだいたい15グラムの脂肪を燃焼。15グラムというとすき焼肉に付けてくれる牛脂の塊ぐらいでしょうか。1万歩、約6kmを80分かけて歩いても、牛脂ひとつ分ぐらいしか減らないというのは少々がっかりですが、逆に考えると人間の体って何と効率よくできているんだろうという気もします。

 バスケットボール1個分の脂肪を蓄えているからには、山で遭難しても水さえあれば10日は大丈夫。小学生だったころ通った道を50年後の今また歩き始めて、いろんなことを発見しました。

 縦横に走る用水路はすっかりコンクリートで整備されて、生物にとっては棲みにくい環境になっているのにもかかわらず、フナやメダカの大群があちこちにいます。農村でも合併浄化槽が普及した結果、家庭雑排水の垂れ流しが減ったためでしょう。

 小川にあふれる小魚を狙って大型のアオサギもひんぱんに目撃されるようになりました。ウォーキングしながら見る田舎の景色は平和そのもの。車でイライラしながら通り過ぎる同じ道とは思えないぐらい豊かな表情があります。

本誌:2005年10.24号 14ページ

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