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連載記事社説

「連携」でデフレと完全決別を

 老舗こんにゃくメーカーの㈱みゆきやフジモト(岡山市)が特許取得済みの、「乳酸菌を活きたまま腸まで届けることができるこんにゃく」を使ったヨーグルトが、源吉兆庵グループ(同市)が展開するヨーグルト専門店から発売された。

 このこんにゃくは、表面に数多くの気泡を作り、そこへ乳酸菌が入ることで胃酸による影響を抑え、生きたまま腸まで届くのでは―という藤本博雄社長のアイデアを具現化したもの。国立研究開発法人産業技術総合研究所(東京都)による人工胃液を使った検証で、直径7~8mm程度のこんにゃくで1時間後に約60%の生存が確認されており、コロナ禍の収束を待って、乳酸菌商品を手掛けるメーカーへのコラボ提案を本格化させている。

 同社によると、コロナ禍による巣ごもり期間中、各スーパーなどで納豆、豆腐など健康志向食品の売れ行きは総じて好調だったものの、こんにゃくは低迷が続いた。総菜メーカーからは「近い将来、こんにゃく商品は売り場から姿を消すかもしれない」という声さえあるそうで、テレビの情報番組でこんにゃく料理レシピを発信するなど、長年消費拡大に努めてきた藤本恵子専務も「これまで通りのやり方では生き残れない」と危機感を募らせ、「素材」提供によるコラボに活路を見出そうとしている。

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本誌:2024年1月15・22日号 22ページ

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