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連載記事山田響子の魅力を引き出すコミュニケーション術

対人関係に影響を与える4つの要素

 なぜ現実が思い通りにならないでしょうか?人間の悩みの9割は対人関係である。アドラー心理学ではそのように捉えられています。周囲の人たちが思い通りにならないことに、いらつきを覚えたり失望感を抱いている方もいらっしゃることでしょう。

 現在、複数の企業でコミュニケーショントレーナーとして、研修と個人面談を担当させていただいております。なんとか社員間のコミュニケーションスタイルが、変わらないものか…と、上層部からのご依頼を受けて研修と面談を担当するのですが、上層部の方が「特にこの社員に変化してほしい」と要望をいただく方は、例外なく優秀な方ばかりです。ご自身が優秀だからこそ、自分とは価値観や行動基準の異なる方との「違い」にストレスを抱えてしまっています。

 これが「普通」で「当たり前」だ、と感じていることが人それぞれ違う。まずはこれが前提となります。違いには良いも悪いもありません。人それぞれ「これが普通だ」と思っていることが違うのです。プライベートなら、自分とは価値観やスピード感が異なる人とは、付き合わないとか距離を置くとかができるでしょう。しかし「仕事」となるとそうはいきません。自分に人事権がない限り合わない人を遠くに置くことはできませんし、取引先の担当者を変えてもらうこともできません。

 対人関係には4つの要素が大きな影響を与えます。1つ目は「自分」自分の捉え方や行動。次に「相手」相手の捉え方や行動。3つ目に「関係性」上司と部下、夫と妻と言った関係のこと。最後に「環境」職場や部署、住む場所などのことです。

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本誌:2024年1月15・22日号 19ページ

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