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連載記事スローライフ~午後4時の窓辺から~

四国新幹線、岡山ルート案で一本化

 今から35年前の1988年に瀬戸大橋が完成した当初から、本州から新幹線を四国にも延ばす構想がありました。単に将来的な構想というより、事実瀬戸大橋の道路下には在来線の線路だけでなく新幹線用の軌道を設置するスペースが確保されています。その一方、岡山ルートには大きなメリットのない徳島県は淡路島経由のルートの実現を求め四国各県の足並みはそろっていませんでした。

 この30数年の間に四国の交通事情は大きく改善しました。高速道路網はほぼ完成し、また各県の空港整備も進んだ現在、いまさら新幹線を建設して果たしてペイするのか、ちょっと無理な話ではないか、と国民の多くは感じてきたのではないでしょうか。ところが四国新幹線の話はまだ生きていたのです。

 先月末(5月25日)になって徳島県が折れ、四国4県の総意として岡山ルートの実現を国に求めていくことになったとニュースが報じていました。岡山から瀬戸大橋を経由し、坂出から高松・徳島、高知、松山と3方向に至るルートです。徳島県知事の後藤田正純氏はよくこんな案に妥協できたものです。

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本誌:2023年6月12日号 12ページ

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