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連載記事スローライフ~午後4時の窓辺から~

マンションのハトとの格闘(上)

 数年前からマンションのベランダにハトが来るようになりました。ベランダに置いてあるエアコンの室外機と壁の間のわずかな空間を寝床にしているらしく、外から帰ってくるとまずベランダのコンクリート製の手すりに着地し、あたりの様子をうかがってから巣に入っていきます。

 我が家のベランダにハトがくるようになる前、すでにマンションのあちこちの住戸でハト被害が発生していて、マンションを覆うネットを設置することが理事会で決まりました。ところが、階段やエレベータがある廊下側と西側の住戸にはネットが張り巡らされたのに、なぜか東南角部屋の住戸9軒のベランダだけネットが設置されていません。

 もしかして、ネット設置に関する事前のアンケート用紙に私が「対策必要なし、ハトは平和の象徴」と、すっとぼけたことを記入したのがお堅い理事会の面々の逆鱗に触れて、その結果東側住戸だけ置いてきぼりを食らったのかもしれません。ともかくその結果は悲惨なものになりました。今まで廊下側に住み着いていたハトがいっせいに東側住戸各階のベランダに引っ越してきたのです!

 「何とかしないといけない」と思ったときはもう手遅れでした。すでに巣の中にかわいらしい卵が2個産み付けられていて、鳥獣保護法によってこうした野生動物の卵や雛を勝手に処分することはできません。こうして何度か雛が巣立ち、また卵を産んで……を繰り返していたここ数年のこと。今年の夏たまたま巣が空になっていたときに大型台風が岡山に接近しました。絶好のチャンス!

 ベランダに出ると強風で吹き飛ばされそうになるなか、上半身はTシャツ、下はパンツ一丁になって、巣の撤去を開始しました。ものすごい量のウンチが堆積し、これはご近所にも迷惑をかけていたに違いありません。私自身は昨年来、嗅覚障害で鼻がきかず何ともないのです。花のいい匂いを感じないのは正直つらいけど便利なこともあるものです。

 ハトの糞にはありとあらゆる病原菌が潜んでいるとかで、晴天時に掃除すると糞の粒子が舞い上がり危険なのですが、今日は大丈夫。糞はビチョビチョ、バケツに何杯も糞や巣の材料を回収できました。Tシャツはめくれ、背中の皮膚に横殴りの雨がつぶてのようにピチピチ当たるのに耐え大掃除完了です。(続く)

本誌:2019年9月16日号 15ページ

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