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連載記事賢い補助金の活用法

働き方改革関連法と助成金

  • 鈴鹿和彦氏
  • 導入した介護用ベッド

 よろず支援拠点と週刊VISION岡山のコラボ連載企画「賢い補助金の活用法」。今回は「働き方改革関連法」の施行に伴い、対応が急がれるポイントとともに、対策を推進する企業向けに数多くのメニューが用意されている助成金・補助金のうち、代表的な助成金について紹介します。

 本年度より、働き方改革関連法が順次施行されます。この法律がややこしい理由は、一つの法律の改革ではなくて、労働基準法のみならず、労働安全衛生法、労働契約法、パート法、派遣法など、いくつもの法律の改正が含まれ、しかも、改正内容も多岐にわたっているからです。

 ポイントは、次の8点です。

 ポイント【1】:「労働時間上限規制・サブロク協定(36協定)の改正について」

 ポイント【2】:「労働時間把握義務について」

 ポイント【3】:「医師による面接指導について」

 ポイント【4】:「有休義務化について」

 ポイント【5】:「勤務間インターバル制度について」

 ポイント【6】:「高度プロフェッショナル制度について」

 ポイント【7】:「フレックスタイムについて」

 ポイント【8】:「均等・均衡待遇について」

 この中で、特に中小企業・小規模事業者にとって大きく影響を与えるのは、労働時間関係、有給休暇、均等・均衡待遇だと考えています。

 一方で、国は、これらの改革を中小企業・小規模事業者に促すために、様々な助成金を用意しています。働き方改革は、簡単に言うと、経営革新を図り、生産性を向上させ、労働時間を削減させることです。上手く、補助金や助成金を活用して、最新機器やシステムを導入することがポイントだと考えています。

 数多くの補助金や助成金がありますので、ご相談にお越しください。なお、この度は、代表的な助成金の情報を提供します。

 ①時間外労働等改善助成金(勤務間インターバル導入コース)
 「勤務間インターバル」とは、勤務終了後、次の勤務までに一定時間以上の「休息時間」を設けることで、働く方の生活時間や睡眠時間を確保し、健康保持や過重労働の防止を図るもので、2019年4月から、制度の導入が努力義務化されました。

 支給上限額:100万円▽補助率:4/5以内

 ②業務改善助成金

 業務改善助成金は、中小企業・小規模事業者の生産性向上を支援し、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)の引上げを図るための制度です。

 生産性向上のための設備投資やサービスの利用などを行い、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合、その設備投資などにかかった費用の一部を助成します。

 支給上限:100万円▽補助率:4/5以内

 特定非営利活動法人おかやま多機能サポートネット

 課題 介助が必要な利用者のために簡易ベッドを設置しているが、利用者をベッドから車いすへ移動させる際、車いすとベッド間に高低差があり、介護者への負担が増している。

 特に障害が重い利用者を移動させる場合は、全体的に体を持ち上げる必要があり、介護人数を3人に増やさなければならない。介護者は一日平均4人しかおらず、その都度他の業務が止まり、業務効率が落ちている。

 また、利用者のオムツを交換(一日6回以上)する際、体勢変更を行うが、ベッドの高さに合わせて作業するため、介護者は不自然な姿勢で作業する事になり、負担が大きく、余計な時間がかかってしまう。

 さらに、利用者に食事させる際も、介護者が利用者の上体を手で起こしてやらねばならず、手間がかかっている。

 成果 ①助成金を活用して介護用ベッドを導入し、ベッド自体が上下するため、車いすに合わせた高さまで変えることができ、作業時間を一回当たり3分程度短縮し、介護人数を1人減らすことができるため、全体の作業効率が高まった。

 ②ベッドの高さや角度を変更できる事で、身体的負荷を抑えながらスムーズに作業ができる。

 (チーフコーディネーター鈴鹿和彦)

本誌:2019年9月16日号 9ページ

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