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連載記事岡山消費者動向分析

働き方改革に関する意識

 人は何の為に働くのだろうか。経営学ではピーター・ドラッカーの子供と石工の話が有名である。子供が働いている石工に「何の仕事をしているの」と問うと、一人目の石工は「飯を食うために働いているのだ。」と答えた。子供は次の石工に同じ質問をした。二人目の石工は「代々石工をしている。私は国一番の腕のいい石工だ。」と答えた。三人目の石工は「良く聞いてくれた。今人類の幸せのために大神院を建てているのだ。」と答えた。この逸話は組織の構成員全員がその組織のミッションを理解し、ミッションに向かって努力を重ねると生産性に大きな差が出るという説明の為に活用している。

 21世紀の今日働くことには恐らく、4つ目、5つ目の目的がある。先進国に住む私たちはマズローの「自己実現」という段階にある。働くことは必ずしも組織の為ではなく、如何に自己の満足度を最大化するかということが重要となってきている。今回は働き方改革についての意識調査である。

 働き方改革を実感できている人は、岡山36.6%、全国31.2%と、若干岡山のほうが高い結果となった。岡山は全国より進んでいるのかもしれない。働き方改革は何によって実感できるのだろうか。岡山と全国を比較すると「有給休暇が取りやすくなった」岡山53.3%、全国32.4%、「残業が減った」は岡山51.4%、全国31.1%であった。働き方改革は「有給休暇が取りやすいかどうか」「残業が減ったかどうか」という2項目で判断しているようである。一方「無駄な会議が減った」「IT化が進んだ」「労働時間より成果で評価されるようになった」「シニアの活用が進んだ」などは、全国に比べて岡山の実感度は低い結果となっている。

 働き方改革の一環として政府の政策の一つとして推進されている「副業」について、「認められている」のは岡山20.6%、全国16.9%であったが、逆に「認められていない」は岡山は56.4%で、全国と比較して8ポイント高い結果となっているので、一概に岡山の方が先進的であるとは言い難い。

 副業をやってみたい理由のトップは「収入を増やしたいから」岡山86.4%、全国90.%でやはり収入増が最大の理由である。「本業以外に仕事のスキルを身につけるため」は岡山が29.2%「本業のスキルアップ・人脈形成のため」岡山21.4%と続いている。「社会に貢献するため」は岡山10.4%、全国2.1%と大きく差がついた。昨年の水害の影響が大きいと考えられる。副業をやりたいと思わないのは、「時間に余裕がないから」岡山44.4%、全国59.9%と最も多い理由となっている。その他、そもそも副業の必要性がない、本業への影響、会社が許可していないなどと続いている。これからの時代に対応するためには「副業」や「兼業」についても多様性を認め岡山が働き方改革の先進地域になることを期待したい。

本誌:2019年9月16日号 11ページ

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