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連載記事人材育成のタネ 42

「成果を出せる 学習する組織」を計画的に開発する4ステップ②

  • 竹本幸史氏

 前回、組織開発について自己を確認し、ビジョンを共有すること、互いを認め、チームをつくることを紹介しました。今回は、残りの2つを紹介します。

 ステップ3は、共に学ぶことです。ビジョンの共有とチーム形成ができた段階で初めて、チームメンバーが共に学習することができます。メンバーが互いの違いを認め合い、相手の意見に耳を傾けるところから対話が始まります。正しい意見というものはなく、さまざまな意見を尊重しようという立場にメンバー全員が立つことが大切です。また、多様性を重視し、人によって学ぶスピードや方法が違うこと、言葉に対する定義の違いや思考パターンの違いがあることを認めることも必要です。対話は、複数の人の異なる意見から新たなものを創造します。この創造こそが、成熟した現代に求められているものであり、創造し続ける組織のみが未来を勝ち取ることができるでしょう。

 創造性が高く、学習を促進する組織には、ある程度、長期的視野で人を育てる視点が求められます。かといって成果を考えなくて構わないというものではありません。人材育成方法や組織学習の場の創出方法は、その組織ごとに検討する必要があります。組織のステージに合わせ、どのような制約要因の下で人材を育成し、チーム学習の場を提供するかは、組織の置かれた状況や目指す姿を考え合わせて検討する必要があります

 ステップ4は、学習を定着させることです。組織開発は、組織に学習の種を埋め込むことで、継続的に自ら振り返りと革新を実施する組織状態を生み出すことです。そのためには、中期的視野で組織開発を設計する必要があります。最終的には、革新が継続していくよう、組織内に人材を育成するとともに、組織の状態を振り返る仕組みを定着させることが必要です。

 人間は個別の体を持っていますが、個別に完結した存在ではありません。さまざまな人が互いに影響し合い、変化し合いながら日々活動しています。また、ビジネスで起きる事象も同様に、個別に完結したものではありません。さまざまな事象は複雑に絡み合い、関連し合いながら変化しています。このような全体の複雑なつながりを洞察し、新しいつながりを発見する思考が「システム思考」と呼ばれるものです。システム思考は全体のつながりに注目することで、洞察力を向上させ、組織の創造性を高めるのです。

●竹本幸史● 元㈱リクルート岡山支社長。現在は人材育成を主としたコンサルティング業務の㈱SWITCH WORKSを立ち上げ奔走。またリーダー養成スクール「法人会員制・定額制ビジネススクール」を開講中

本誌:2017年6.5号 10ページ

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