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[経営] 総会決議と少数株主の権利

総会決議と少数株主の権利

Q.株主総会準備にあたり、当社の株主は取引先や元役員等に分散しており心配です。持ち株比率と少数株主の権利関係について教えて下さい。

A。少数株主の権利に注意を!

1.株主の権利:自益権と共益権があります。

①自益権とは、経済的利益を直接享受する権利で、利益配当請求権(会社法105条①一、以下会社法省略)、残余財産分配請求権(105条①二)、株式買取り請求権(事業譲渡・株式譲渡制限の定款変更・合併等の決議に反対の場合)等があり、単独株主権です。

②共益権とは、経営参画権で、単独株主権と少数株主権(一定以上の株式保有が必要)があり、株主代表訴訟提起権(847条①)のみ単独株主権(但し6カ月間継続保有が要件で株式譲渡制限会社は不要)です。

2.持ち株比率と少数株主権の内容について。

①1%以上又は議決権300個以上で6か月間継続保有:株主提案権(総会目的事項の提案、303条②)が有り。

②3%以上で6か月間継続保有:1)株主総会招集請求権(297条①)、2)取締役・監査役の解任請求権(854条①)、3)会社帳簿の閲覧謄写請求権(433条①、株式継続保有要件なし)があります。
③10%以上:会社の解散請求権(833条①)有り。
④1/3超:株主総会の特別決議の否決が可能です。
⑤1/2超:株主総会の普通決議の可決が可能です。
1)取締役・監査役の選任、2)取締役の解任、3)取締役・監査役の報酬等決定、4)競業・利益相反取引の承認、
5)計算書類の承認、6)増資、7)剰余金の処分、8)剰余金の配当等が普通決議事項です。
⑥2/3以上:株主総会の特別決議の可決が可能です。
1)定款変更、2)事業譲渡、3)解散、4)吸収合併・吸収分割・株式交換の承認、5)新設合併・新設分割・株式移転の承認、6)譲渡制限株の買取り、7)特定株主からの自己株取得、8)譲渡制限株の相続人等への売渡請求、9)監査役の解任、10)減資などが特別決議事項です。

3.まとめ:株主の権利は、単独株主・少数株主でも多様な権利が認められております。特にオ-ナ-会社では問題が起きない様に、従業員持株会・定款変更・種類株式活用等による株式分散防止策を検討すべきです。

税理士法人石井会計代表
石井 栄一氏
岡山市南区新保1107-2
TEL086-201-1211

本誌:2010年5.24号 35ページ

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