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銀行待ち時間の怪

 最近ますますひどくなっているのが金融機関の窓口で待たされる時間の長さです。先客が12人もいたらもう絶望的。1人に5分かかるとして60分、1時間は覚悟しなければいけません。

 預金の出し入れや公共料金の支払いなど単純なリテール業務はATMやコンビニで間に合うようになった分、ますます銀行は人員を削減し、客を待たせる時間だけが際限なく増えています。

 窓口に来るのは通帳の紛失とか、外国あて送金、国債を買う相談など時間がかかる用件がある人ばかり。ところが気が遠くなるような待ち時間も時間帯によって処理スピードが全然違うことに最近気づきました。

 閉店10分前ぐらいになるとそれまでどんなにお客が多くいてもバタバタっと片づき始め、午後3時、シャッターが降りて5分もすれば見事にロビーから人影が消えます。

 いったい銀行はどんなマジックを使っているのでしょう。私の想像ですが、2時45分ぐらいまでは窓口が4つあっても実際に業務をこなしているのはせいぜい2人、残り2人は接客しているふりをしながら他の事務作業をしているのではないか。ところが閉店15分前ぐらいになったら突然フル稼働モードになって客さばきに集中する、どうもそんな気がするのです。

 銀行は窓口コストをぎりぎりまで削り少しでも利益を増やすことにやっきになっています。一方お客は何となく「待たされるなあ」と不満に思うだけで、銀行によって奪い取られている時間の金銭的損失には無頓着すぎです。

 ちょっと考えてみても、年収500万円のサラリーマンの時間給は実労時間から割り出すと約3000円。これは300万円を1年間銀行に貸した(預けた)ときの利息にも匹敵する額です。

 銀行窓口の対応の悪さに血圧を上げて頓死するのを防ぐにはそもそも口座など持たないことですが、現代社会ではそれもかないません。次善策としては閉店間際に駆け込むこと、これ以外にいい方法はないような気がします。

本誌:2009年10.19号 14ページ

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