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[経営] 社内不正防止の仕組み作り~その1

Q:最近我が社で、経理担当者の不正が発覚しました。中小企業で取組むべき内部牽制制度を教えて下さい。

A:内部牽制制度の確立を。

1.従業員による主な不正行為の手口は以下です。

・レジ現金、小口現金、切手、備品、商品等を盗む。
・売上記録をしない又は過少に記録し簿外現金化。
・経費の水増し請求、仮払金の私的転用。
・にせ領収書発行・貸倒処理により売上金着服を隠蔽。
・預金預入を一部しか行わず、月末につじつま合わせ。
・虚偽経費支払、架空現金割引、私的領収書付込み。
・購買先と共謀して偽造請求書を発行しキックバック。等

2.まず販売活動の各段階での内部牽制制度の構築例。

(1)受注段階:1)販売管理規程を作成し、価格マスタ-の変更権限を特定者に限定。2)価格・値引き・回収条件の例外処理につき承認制。3)見積書の連番管理、販売責任者の承認印、控えの保存を義務化する。
4)注文書・受注書・契約書等につき、責任者の承認の有無・社印・連番管理等についての定期検査実施。

(2)出荷段階:1)出荷・在庫管理担当者と、経理・販売・請求担当者は区別。2)出荷は責任者の承認を得た出荷指示書で実施、定期的に出荷報告書と照合。3)出荷担当以外の者が、注文書・出荷指示書・物品受領書を定期的に照合。4)出荷報告書は連番を付し、在庫管理用・経理用・運送業者確認用と3枚複写とする。

(3)売上計上段階:「売上計上担当者」は、下記業務を兼務しない。1)受注業務・出荷業務、2)金銭出納・総勘定元帳記帳・値引き承認・請求書発行・代金回収、3)貸倒れ処理の承認・郵便物の開封・実地棚卸差異の照合・売掛金年齢表の作成と長期滞留売掛金分析等。

(4)請求段階:1)請求書発行担当者以外の者が注文書と請求書内容を照合、受注台帳と請求書照合し請求漏れを防止する。2)請求書発行は販売担当以外の者が行う。3)回収は原則振込みとする。4)受注・出荷・請求は全て一連番号で管理する。

(5)回収段階:1)総勘定元帳と補助元帳を厳密にチェック。2)支店・営業所を定期訪問し回収業務をチェック。3)返品・値引き・貸倒処理の承認・チェック体制を確立。4)得意先と残高確認。5)金庫の抜打ち実査。 次回は購買・在庫・会計部門について。

税理士法人石井会計代表
石井 栄一氏
岡山市南区新保1107-2
TEL086-201-1211

本誌:2009年6.8号 21ページ

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