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連載記事社説

意識次第で記者も「当事者」に

 新型コロナウイルス感染症で売り上げが落ち込んだ小規模事業者や中小企業向けに政府が創出した、3年間実質無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」の返済本格化を控えた岡山県商工会連合会と岡山県信用保証協会が、事業者への帯同訪問を開始して1年。このほど、実務担当者にノウハウを共有する事例発表会を開いた。

 発表のテーマは「金融支援環境づくり」「資金繰り支援を通じた利益改善」と異なるものの、共通するポイントがいくつかあると感じた。第一はテクニカルな面はともかく、当たり前のようだが、ミッションを成し遂げるためには人間関係が重要であること。商工会の経営指導員と経営者の信頼関係はもちろん、指導員と金融機関、そして事業者によっては「接するのが怖い」存在ですらある金融機関と経営者の仲介…と当事者たちの信頼関係を構築することが、遠回りのようであっても課題解決への何よりの環境整備になる。

 そして、従来であれば商工会にとって「守備範囲外」と専門家らに委ねることも多い金融関連の問題にも、保証協会という援軍が加わり、正面から向き合いやすくなった。

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本誌:2024年7月8日号 22ページ

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