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連載記事社説

100年企業が共有する「軸」

 「企業の寿命30年説」という言葉がある。世の中の移り変わりのスピードは年々テンポアップしていることから、繁栄をおう歌できる期間はより短くなる傾向にあると思われるが、その中で、いくつもの危機を乗り越え支持され続ける老舗企業の経営を学ぶことは、自社の経営を考える上で参考になる点が多々あるだろう。

 創業100年以上の県内企業などでつくる「岡山燈火会」((一社)智慧の燈火プロジェクト)が開催した「地方創生経営者フォーラム」に参加した。「長寿企業経営者の葛藤と知恵」をテーマに、銘建工業㈱(創業1923年)、ナイカイ塩業㈱(同1829年)、カーツ㈱(同1922年)の3社トップがパネルディスカッションを行った。

 3人の話からは、「原点回帰」「あるものを生かす」「新たな事業を興して金もうけするな」など、1世紀の歴史を刻んだ秘けつと思われる「金言」がいくつもあったのだが、共通項を探ると、社員の夢や目標ともつながる自社の「存在目的」を見失うことなく経営を続けたことに尽きるのではないかと感じた。

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本誌:2023年11月13日号 22ページ

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