WEB VISION OKAYAMA

連載記事スローライフ~午後4時の窓辺から~

台風7号通過に思う

 迷走台風6号が沖縄や西九州各地で大暴れしていたころ、小笠原諸島の南方に大型の台風7号が発生し、当初は東日本に向かうという予報でした。私はちょうどそのころ2泊あるいは3泊の予定で東京に滞在していたのですが、前の台風6号の接近で沖縄旅行中の観光客が沖縄から本土に帰ることができなくなり大変な混乱状態になっていた報道をみて、もし7号が首都圏を直撃したら、私も東京で立ち往生してしまうのではないか、そんな気がして予定を早めて帰岡しました。

 するとどういうわけか台風7号は行き先を関東から紀伊半島に変え、結局紀伊半島から大阪湾に抜け、再び兵庫県に上陸し鳥取に大雨を降らせました。お盆シーズンの台風は各地のお盆の行事に冷や水をかけることになり、大迷惑でした。日本列島全体にもたらした雨水は何億トン、いや何十億トンにも達したはずで、河川の氾濫をもたらし、橋や道路といった生活インフラを破壊した被害も相当なものでした。被害をこうむった地域の方々には申し訳ないことですが、しかし台風がもたらすこの大量の雨こそ、日本列島が砂漠化するのを強力に防ぎ、豊かな緑をはぐくむ原動力になっているのは確かです。

会員申し込みはこちらから

本誌:2023年8月28日号 14ページ

PAGETOP